2023年度の営業利益が5兆円を突破し、まさに飛ぶ鳥を落とす勢いのトヨタ。魅力ある新型車を登場させ、堅実に販売し利益を重ねて……と思いきや、実は、トヨタには「一代限り」で姿を消したクルマも少なくない。今回はその中でも特に粒ぞろいな80年~90年代の名車を一挙に見ていこう。
※本稿は2024年6月のものです
文:永田恵一/写真:トヨタ
初出:『ベストカー』2024年7月26日号
■トヨタ セラ(1990~1996年)
日本車で初めて跳ね上げ式のバタフライドアを採用したのは、ルーフを全面ガラス張りにしたかったためと言う。夏場の暑さなど、市販後に問題が少なくなかったが、もっとスポーツ性が高ければ、クルマ好きの琴線を刺激して売れたハズ。その点が惜しまれる。
■トヨタ コロナクーペ(1985~1989年)
FR時代のコロナ、カリーナ、セリカは兄弟車で、この兄弟関係はFF化されても別路線で継続。コロナクーペはFFセリカ、カリーナEDとプラットフォームを共用したトヨペット店向けモデル。エクシブを後継車に絶版に。
■トヨタ グランビア(1995~2002年)
当時の欧州向けハイエースを日本仕様とした、今でいう高級ミニバン。機能的にはなかなかだったが、わかりやすい豪華さなどに欠けたのに加え、初代エルグランドの登場もあり苦戦し、アルファードを後継車に一代で絶版に。
■トヨタ マークIIクオリス(1997~2002年)
カムリグラシアワゴンの兄弟車。FFなので本来のマークIIとは無関係だが、当時マークIIワゴンが非常に古くなっていたので投入された。マークIIの名に恥じないユーザーが喜ぶ豪華さが与えられていたが販売はイマイチ。後継のブリットはFRの正統マークIIワゴン。
■トヨタ アルテッツァ(1998~2005年)
プログレや2代目アリストと関係を持つFRのミドルスポーツセダン。「AE86の再来」という前評判ほどのスポーツ性はなかったのもあり、期待外れ感が強く、本来の姿となるレクサスISは継続したが、一代かぎりで絶版。
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