ハンドルは「じわーっと回してじわーっと戻す」
また、快適な移動のためには、ハンドル操作も重要。運転上手になるには、カーブでも交差点でも、ハンドル操作を「ゆっくり」と行うこと。じわーっと回して、じわーと戻すのです。そのためには、ハンドルを切り始める位置が、これまでよりもコーナーのだいぶ手前に変わります。また、クルマは1000kg以上もある重量物。ハンドルを操作すると、クルマは向きを変えながら、次いでロールが発生しますが、慣性があるのでロールは遅れてやってきます。そのため、ハンドル操作が速いと、あとでロールが大きく発生し、運転がしどろもどろになりがちです。とにかくゆっくりと操作する癖を身に着けましょう。
ハンドルの握り方・回し方も気を付けて。ハンドルの輪の内側からから手を入れて回す「内掛けハンドル」は、力が入りやすいためか、無意識にやってしまっているドライバーが多いようですが、ハンドルを回す力がまばらになってしまうため、快適な移動からは遠ざかってしまいます。内掛けハンドルはまた、とっさに回避しなくてはならない場合に、逆方向へハンドルを切ることが難しくなるため、安全面でも避けたほうがいい操作です。
また、ハンドルを戻す際にハンドルから少し手を離して「シュルシュル」と戻す「ステアリング滑らし戻し」も、ハンドルの復元力に任せてしまうことで、ハンドルが戻るスピードが一定にならず、交差点などの立ち上がりで、クルマがふらつく原因となってしまいます。運転が下手な人ほどハンドルから手を離したがります。ハンドルは両手でそっと握り、送りハンドル(腕が交差しないように、手の位置をずらしながら操作する)、もしくはクロスハンドル(左右の腕をクロスさせるようにして持ち替えていく)で戻していくようにしてください。
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運転上手をめざすなら、こうしたテクニックだけでなく、道路交通法をしっかりと理解したうえで遵守し、周囲の交通に配慮する運転ができるようになることが必要。たとえば、高速道路の追い越し車線をずっと走り続けない、右左折時などでは優先されるほうの進路を妨害しない、灯火類は必要なタイミングでしっかりと灯火させる、交通の流れを意識して「お先にどうぞ」ができる、など。「上手な運転」とは、前述の基本テクニックに加えて、周囲がどれだけ見えていて、どれだけ配慮できるか、そしてリスク管理がしっかりできているか、だということを忘れないようにしたいものです。
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コメント
コメントの使い方トルコンのAT車は止まる瞬間に軽くブレ-キの踏力抜けば、上手に止まること出来ますが、直結タイプ(電磁クラッチ)車はそうは行きません