2024年7月3日に日本銀行券のデザインが大きく変わったが、実はクルマに関連する発行物も、近年で結構変化している。もしかすると今の若い人は見たことが無い方もいるかも知れない。そこで今回は新紙幣が発行された今、クルマ関連の書類やシール等々の変遷を紹介していこう。
文:佐々木 亘/写真:Adobe Stock(トップ画像=paylessimages@Adobe Stock)、トヨタ
■小さくなった車検証はもう見た?
2023年1月から車検証の電子化がスタートしている(軽自動車は2024年1月から)。これに伴い車検証が大きく変化しているのだ。今は制度がスタートして約1年半が経過したところ。現在は、旧車検証と新車検証が入り乱れている最中である。
新しく発行されている電子車検証は、従来の車検証よりもかなりコンパクトになった。これまでA4サイズだった車検証は、電子車検証になってA6サイズ相当の厚紙になっている。ICタグが貼付され、券面に表示される情報も少なくなった。
電子車検証の券面には、有効期間や使用者住所、所有者情報は記載されていない。車検証情報は車検証閲覧アプリで確認することとなっている。
スマホにアプリを入れて電子車検証を読み取ると、リコール情報の閲覧や、車検証の有効期間をプッシュ通知にて教えてくれるのだ。プッシュ通知が届くタイミングは車検満了の60日前、30日前、1日後の3回。この機能は地味に便利だ。
また、券面記載事項に変更が生じない場合は、車検証の交付を受けるために運輸支局等への出頭が必要なくなる。従来まで生じていたディーラーなどへ車検を依頼した際の、車検証発行までの時間が大幅に短縮されるのは、ユーザーメリットと言えそうだ。
ただ、自動車検査手続きの手数料は高くなるし、今までの車検証ケースでは何かと不格好だしと、良いことだけではないのが車検証の電子化。若干、制度変更には無理やり感が否めない。
■消えゆくステッカー群…あいつもこいつもいなくなった
長らく新車のリアガラスを賑わせてきた、燃費基準達成車と低排出ガス車のステッカー、通称環境シールも2021年4月以降の新規生産車から、貼り付けを廃止している。
2000年から低排出ガス車のステッカーが貼り付けられ、2004年には燃費基準達成車のステッカーが付けられるようになったから、もうかれこれ20年以上のお付き合いということになるのだ。
最新の低排出ガス車ステッカーは、青地に星の数で低減度合いを表しているが、初期のころは金と青のステッカーだったのを覚えているだろうか。平成12年基準排出ガスを25%低減しているのが「良-低排出ガス」で星1つ、50%低減で「優-低排出ガス」で星2つ、75%低減で「超-低排出ガス」で星3つだった。
この金・青時代の低排出ガスステッカーは、星の数が一種のステータスになっていたような気がする。パロディステッカーも数多くあった。
ステッカーと言えば、車検ステッカーもかなり変わった。昭和37年から使われていた車検ステッカーは7cm四方の大判でカラフルなモノ。車検満了の月だけが記載されており、満了年は色で区別していた。
それが平成16年にかなり小さくなり、ステッカー部分は3cm四方に。シール周囲に透明部分があり、満了年と月が一緒に記載されたものへと変わった。平成20年にはデザイン変更。そして平成29年1月から現在の4cm四方の水色のステッカーが使われるようになっている。
直近では、2024年5月24日に改正車庫法が公布され、車高証明ステッカーが公布から1年以内に廃止されことが決まった。クルマに貼られるステッカーは、だんだんと消えていく未来になりそうだ。
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