CVCCやVTECなど、エンジン技術に定評があるホンダだが、高い技術力が生み出すのはエンジンだけではない。そして残念ながら、その後長く使われる技術ばかりでもない!? ここでは「肝入り技術」でありながら消えていったホンダの技術を振り返る。
※本稿は2025年2月のものです
文:片岡英明/写真:ホンダ、ベストカー編集部 ほか
初出:『ベストカー』2025年3月26日号
直5エンジン+FF
平成の最初の年に注目を集めたのが、ホンダがインスパイアとビガーに搭載したG20A型直列5気筒SOHC4バルブエンジンだ。上質な多気筒エンジンの可能性を追求して開発され、FF方式を採用しながら縦置きに搭載している。
4バルブにセンタープラグ配置に加え、バルブ径も可能な限り大きく設計した。また、高回転化のためにショートストローク設計としている。高性能だったが燃費はそれなりだったこともあり、脇役に甘んじた。
【画像ギャラリー】失敗は挑戦の証!! 入魂作でありながら歴史の中に消えていったホンダの肝入り技術(16枚)画像ギャラリースポーツハイブリッドi-DCD
i-DCDは1.5Lの4気筒エンジンに1つのモーターを組み合わせたパラレル式ハイブリッドだ。
最大の特徴は7速DCT(デュアルクラッチトランスミッション)の奇数段を備えるメインシャフトにモーターを配置したことである。キレのよい変速を見せ、EV走行も可能だ。実に魅力的だったが、凝ったメカのためトラブルが多発した。
【画像ギャラリー】失敗は挑戦の証!! 入魂作でありながら歴史の中に消えていったホンダの肝入り技術(16枚)画像ギャラリー可変ギアレシオステアリング
2000年夏、S2000に加わった「タイプV」は、世界で初めて車速応動可変ギアレシオステアリング(VGS)を採用したことで注目を集めた。切れ味が鋭く、操舵した時のダイレクト感を大幅に高められる魅力的な装備である。
アンダーステアが減り、意のままの痛快な走りを楽しめたが、敏感に反応しすぎて馴染めない人や不自然さが気になって戸惑う人も多く、一代限りで廃止となってしまった。
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コメント
コメントの使い方トラブルが多いとまでは言わないが、無くなった技術でi-DSI(1気筒2プラグ)も。消耗品のスパークプラグの交換も倍、イグニッションコイルも倍の数が要る。4気筒だとプラグ2500円x8=20000円、コイル9800円x8=78400円、計98400円(税別)の部品が・・・仮にダメな1本だけとしても、原因の気筒を調べるのも大変、再発の不安も大きい・・・。いつのまにか無くなっていった技術。
i-DCDってホンダの開発じゃなくサプライヤーのシステムをまるっと買って大失敗したんじゃなかった?
技術者のエゴ、自慰
時代にマッチすれば売れたかもしれません。
しかし、技術の進歩なきは停滞と衰退を招くでしょう。
ホンダ車全体に言えることだね。技術者のエゴというより驕り。現在ホンダ車に乗ってますが、よ~こんなんで出したなぁと思うことがしばしば
この時代のフィットのスタイルは、好みです。
今のフィットはデザインとして、失敗です。
中身を更新したうえで、昔のスタイルのフィットであれば、売れたかもしれないです。
トラブルだらけで、見たくないという声があるかもしれないけれど。