2025年3月にクラウンエステートの発売が開始され、16代目クラウンのフォーメーションが完成した。トリを飾ったエステートの実力はいかほどか。一般道とワインディング、高速道路で試した国沢親方のインプレッションをお届け!!
文:国沢光宏/写真:奥隅圭之、ベストカーWeb編集部
【画像ギャラリー】クラウンエステート改めてラゲッジ広っ!! リヤシートを倒すとますます広大のスペースになるじゃん!!(22枚)画像ギャラリードイツプレミアムブランドと肩を並べる仕上がり
クラウンエステートはベストカー別冊の取材で試乗済み。といっても富士スピードウェイのショートコースを3ラップしただけなので乗ったウチに入りませんね。
今回は箱根プリンスホテルをスタートし、峠道や高速道路、一般路、ワインディングロードと様々な道を試すことが出来た。
結論から書くと「日本車も相当なレベルに来ました!」。価格帯も含め、輸入車と真正面から勝負できる。
実際、スターティングプライスはハイブリッド車が635万円。PHEVだと810万円となり、一昔前のBMW5シリーズやメルセデスEクラスと同じくらいになった。
ちなみに現在のEクラスステーションワゴンは大幅に値上がりし933万円スタート。クラウンエステートのハイブリッドで635万円ならリーズナブルかもしれない。クルマの価格、高くなったということです。
ワインディングで再認識したPHEVの楽しさ
閑話休題。最初の試乗車は、予想以上に売れているというPHEV。箱根プリンスホテルを出発した時の電池残量80%。プッシュボタンで起動させた時の基本になっている「AUTO」モードだと完全な電気自動車である。
ホテルを出て箱根外輪山のピークになっている乙女峠を登り、トンネル過ぎて下り坂。ここから御殿場までは下り坂なので。回生ブレーキで電力を貯める。
果たして御殿場インターチェンジに着いた時点での電池残量は、スタート地点と同じ80%だった。乙女峠までに使った電力を下り坂で取り戻したワケ!
ハイブリッドの場合、乙女峠までの登りでエンジンを使う。下り坂になれば回生するだろうけれど、使ったガソリン分は戻ってこない。そう考えるとPHEVって面白いと思う。一度もエンジン掛からず、静かで滑らかなのも魅力だ。
参考までに書いておくと、絶対的な動力性能はPHEV優位。同じパワーユニットを使うRAV4でいえば、ハイブリッドの0~100km/h加速8秒に対し、PHEVは6秒。システム出力を調べてみると、ハイブリッド243馬力。PHEVだと306馬力になる!
ハイブリッドとPHEVの価格差は、電気自動車モードがあるだけでなく、実質的に排気量大きいエンジンを搭載している分を含む。
燃費の良さも「さすが」のひと言
御殿場からの高速道路はエンジンをメインで使った方が効率良いため、電池残量をキープする「ハイブリッドモード」を選ぶ(AUTOモードのままだと電池残量無くなったら自動でハイブリッドモードになる)。
ここでの燃費はWLTCの高速モードで20.8km/L。御殿場から沼津区間は緩い下り坂のため、モード燃費以上に燃費良かった。平坦地の100km/L巡航で20km/L近いと思う。
新世代のADASが標準装備されているため、アダプティブクルーズを制限速度にセット。ハンドルに軽く手を触れて言えばレーンをキープしながらリラックスして走り続けられる。
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