■外観のポイントはフロントのフォグ
まず、外観の違いで最初に気づいたのはフロントにフォグランプがないこと。
市販されるワングレード構成のキザシにはフォグランプが標準装備されている。よってフォグランプのないキザシは基本的には存在しない。
また、後方から見える無線用アンテナの存在も覆面パトカーを見分けるポイントのひとつではあるが、クルマとして捜査用=覆面パトカーのキザシと一般ユーザー用を見分けるには、やっぱりフロントにフォグランプがあるかないかを確認することが一番のポイントとなりそうだ。
さて、もっと近寄ってみる。
近くに立っている警察官からは、不審者を見るような怪訝な表情をされたが「自分たちの税金で買われたものを見ていて何が悪いんですか!?」という心の声を押し殺しつつ車内の様子をチェック!
そんな状況から満足に眺めることはできなかったが、ひとつ気づいたことがあった。
それはシートの違いだ。市販のキザシは本革シートを標準装備するが、この覆面パト仕様のキザシはどうやらファブリック生地のシートを装備しているように見えた。
ほかの部分の細かい仕様については確認できなかったが、市販のキザシから大幅に装備の簡素化が行なわれていることは間違いないようだ。
こうした装備の簡素化が約150万円の価格差につながった理由だろうか?
しかし、それにしても105万円はちと安すぎる印象。
キザシはスズキの国内販売においてフラッグシップを担う位置づけなので、しかたない部分もあるけれど「ならば、もう少し廉価版のグレードを!」というユーザーの声も出てきそう。
そういったグレードがあれば、「キザシを買いたい!」という人が出てきそうなだけにもったいない気がしてならない。
もう一点、この問題を調べていて気になったところがある。それは、情報がきわめて閉鎖的なことだ。
覆面パトカーを警察が導入する方法として、競争入札を行なう、もしくは入札が不成立になった場合、随意契約で車両を調達する方法がある。
こうした契約の内容は税金を納めている立場からすれば、クルマ好きならずとも気になるものだが、このような情報を知るためには情報公開請求をしなくてはならない。
これは手間がかかることだし、請求したからといってすべての情報が公開されるとも言えない。
だからもっと普通の人が情報を知りやすい制度にしてほしいもの。
そうすれば市民を守ってくれる警察車両に対してのイメージがよくなるハズだし、きちんとした契約内容が多くの人の知るところとなれば、「覆面パトの価格が安すぎる!」なんて声も減ると思うんだけどなあ。
●キザシ覆面パトの4大ポイント!
1. フォグのないキザシは覆面の可能性高し!
2. 2WDで約105万円という驚きの安さ!
3. 安さの理由は装備の簡素化
4. 908台ものキザシが覆面パトに!
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