ホンダスピリットをもっとうまく伝えてほしかった
現在のGT-R開発責任者である日産の田村裕志CPSと川口隆志CVEは、GT-Rがここまで続いてきた理由について、「常に、今のお客さまが期待している以上のことをやり続け、いい意味でお客さまの期待を裏切ってきたことで、GT-Rはこれだけ長く愛されてきたと思う」としていた(東京オートサロン2024で行われたトークショーでの内容)。
創意工夫と努力で困難に立ち向かうことこそ、我々日本人が得意とする戦法。もちろんホンダも得意なはずなのだが、そのストーリーをユーザー側から見ることができなかったことは、非常に残念だった。ホンダ内の開発過程では、ブレークスルーがいくつもあっただろうが、外からみた2代目NSXには、ホンダスピリットがまったく見えなかったのだ。
今更だが、ホンダが2代目でやるべきだったのは、スーパーカーのライバルと同じようなクルマづくりではなく、創意工夫をして、ライバルと同等以上の性能を、手が届く価格で達成してみせることだったように思う。足りないところは技術でクリアしてやるというのがホンダスピリットであるはずだ。
なお、次期型GT-Rに関しては、「再び技術を開発している最中」だと示唆している。こうした匂わせも、ユーザーに期待を持ってもらう上で重要なこと。次期型GT-Rのコンセプトがお披露目になる日が非常に楽しみだ。
【画像ギャラリー】同じ国産スポーツでも命運は違った 17年も販売が続いている日産「GT-R」と、わずか5年半で終了となったホンダ「NSX」(2代目)(16枚)画像ギャラリー
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