クオリティが想像越え!! 新型[フロンクス]後席が広すぎ! レクサスとも勘違いする完成度とは

クオリティが想像越え!! 新型[フロンクス]後席が広すぎ! レクサスとも勘違いする完成度とは

 スズキから登場した新たなコンパクトSUVであるフロンクスは世界戦略車としてインドから登場した!! スズキらしく安く簡素的、でもいいクルマ!かと思いきやクオリティまで爆増でレクサスとも勘違いするデキだったのだ。

※本稿は2024年8月のものです
文:松田秀士、渡辺陽一郎、小沢コージ、ベストカー編集部/写真:ベストカー編集部
初出:『ベストカー』2024年9月10日号

【画像ギャラリー】コンパクトなのに車内は快適&取り回しも抜群!! インド生まれのSUVスズキ フロンクス(24枚)画像ギャラリー

■インドから来たSUV

2024年秋に日本登場予定のスズキ フロンクス。スタイリッシュなコンパクトSUVだ
2024年秋に日本登場予定のスズキ フロンクス。スタイリッシュなコンパクトSUVだ

 フロンクスはスズキの新たな世界戦略車。スズキはこのインド生産のスタイリッシュなコンパクトSUVを2024年秋から日本に導入するとアナウンス。

 各メーカーの量販モデルが揃うコンパクトSUVマーケットに参入するわけだが、スズキのSUVヒエラルキーではクロスビーとエスクード(日本での販売は終了)の中間に位置する。

 日本での発売を前に、プロトタイプの試乗会が開催され、ベストカー本誌では鈴木直也氏が8月26日号で試乗。上質な乗り心地にアッと驚き、ライバルと比べて勝るとも劣らない操舵フィール、ロールのチューニングなど、質の高さを高く評価していた。

 今回は松田秀士氏、渡辺陽一郎氏、小沢コージ氏が評価する。インドからの刺客を3名がどのように評価するか。

●スズキ フロンクス(プロトタイプ)主要諸元
・全長×全幅×全高:3995×1765×1550mm
・ホイールベース:2520mm
・車両重量:1035kg
・エンジン形式:1.5L、直4DOHC+モーター
・最高出力:103ps/6000rpm
・最大トルク:13.9kgm/4400rpm
・トランスミッション:6AT
・最小回転半径:4.8m
※諸元はバーレーン仕様

■フワッとしたのが好きならFF、締まった乗り味が好みなら4WD:松田秀士

フロンクスはマイルドハイブリッドだが、スイフト系の1.2L、直3ではなく、1.5L、直4+モーターを採用する
フロンクスはマイルドハイブリッドだが、スイフト系の1.2L、直3ではなく、1.5L、直4+モーターを採用する

 コンパクトSUVだから乗り心地や静粛性はある程度のものと予想して走り始めたけど、驚いたことにこれレクサス? (褒めすぎだけど)LBXに試乗したばかりだったからそう感じた。ま、それくらいいい。

 制振、防音対策をかなりやっていて、ドアを閉めた瞬間に密閉感がある。ちょいフワッとした乗り味が好きならFF、締まった乗り味が好みなら4WDがオススメ。後席に乗っていても前席と同じかそれ以上の静粛性と乗り心地。しかも4WDは後席でも4輪のグリップ感が感じ取れ安心感倍増。

 気になったのが後席シートバックの高さがもう少し欲しいのと、伸び上げタイプのヘッドレストのむち打ち対策感が強いこと。安全だろうけど首が前に押される感じ。

 ハンドリングは自律直進性が高く、ステアリングの中立の落ち着きがしっかりしているので安心感がある。加えて4WDはリアも落ち着き感があり、少しステアリング重めのFFはよりスムーズにコーナリングする。

 4WDとFFはバネレートもダンパーセットもきちんと差別化。つまり、ええい共有しちゃえ! はしてません。さあ、いくらになるのでしょう? とにかくコンパクトで最小回転半径4.8mって、その取り回しやすさは軽四かよ!?

●POINT採点チェック
・ハンドリング……8点
・加速性能……6.5点
・静粛性……8点
・内外装質感……7.5点
・乗り心地……8.5点
・取り回し性……10点

■後席の足元空間はひとクラス上の広さを誇る: 渡辺陽一郎

インパネ、ダッシュボード、ドアの内張などデザインは非常に凝っている。同時に素材、色使いにもこだわりを見せる
インパネ、ダッシュボード、ドアの内張などデザインは非常に凝っている。同時に素材、色使いにもこだわりを見せる

 日本メーカーの多くは、世界販売台数の80%以上を海外で売る。したがって海外製の日本車には国内市場に適さない車種も多いが、フロンクスは違う。

 インドの税制に合わせた全長が4m以下のボディは、最小回転半径も4.8mに収まり、混雑した街中でも運転しやすく、全高が1550mmを下回るから、SUVでは珍しく立体駐車場も利用しやすい。内装も上質で、輸入車なのに国内で使いやすい。

 さらにインドでは上級のネクサブランドで扱われる事情もあり、4名乗車を前提に開発された。

 後席の足元空間が広く、身長170cmの大人4名が乗車して、後席に座る乗員の膝先には握りコブシが2つ収まる。全長が約4.5mに達するカローラクロスと同程度だ。後席は座り心地も適度に柔軟で、ファミリーでも使いやすい。

 注意したいのは乗り心地だ。燃費向上のために前輪の指定空気圧を250kPaに高めた影響もあり、路上の細かなデコボコを伝えやすい。後席は着座位置が高いわりに天井は低いから、乗降時には頭を下げる必要がある。

 全長のわりに後席が広く、リアゲートを寝かせたから、荷室容量は大きくない。つまりSUVとしての特徴は乏しいが、上質で居住性も優れ、走りも満足できるから幅広いユーザーに適する。それすなわち人気車になる。

●POINT採点チェック
・ハンドリング……7点
・加速性能……6点
・静粛性……6点
・内外装質感……8点
・乗り心地……5点
・取り回し性……9点

次ページは : ■日本向けモデルのクオリティは想像の倍!! 価格次第では大ヒット:小沢コージ

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