300台限定で発売となる「SUBARU BRZ STI Sport TYPE RA」はFRの楽しさがギュッと詰まった本格派。「楽しさだけなら5割増し!」 とサーキットで試乗した国沢親方も大絶賛。2025年11月30日までの申し込みで抽選となる見込みだが、FR好きなら大注目の1台だ!
文:国沢光宏/写真:池之平昌信
エンジンからサスペンションまで磨き上げたタイプRA
今まで乗った86/BRZ系モデルで一番素敵だったのは先代トヨタ86のラリーカー『R3』仕様である。
バランス取りしたエンジン+シーケンシャルドグを強化ボディに載せ、ライガーのサスペンションやアルコンのブレーキを組み合わせたモデルだ。これでラリーに出て全開走行したのだけれど、まぁ楽しいの何の! なんせ超絶コントローラブルなのだった。ドイツ本国の価格で1000万円以上したが、究極の後輪駆動車だと思う。
ということで、スバル&STIが開発したBRZの「STI Sport タイプRA」です。スーパー耐久の参戦車両で採用した技術を実装しているといい、手を加えている内容はドグミッションを除けば86のR3仕様と”ほぼ”同じ。
例えばエンジンでいえば、ピストン&コンロッドの重量差、クランクシャフトやフライホイールの回転バランスを標準の半分以下にしているという。サスペンションやブレーキ、車体剛性の強化まで行っている。
早速試乗といきましょう。標準車でBRZの再確認をしてタイプRAに乗り換えると、エンジン始動時の振動からして「違いますね!」。
1速に送り込んでスタート。まず高回転域まで引っ張ってみる。やはり濁った振動にならず、レッドゾーン手前まできれいに回っていく。「The水平対向」といった感じ。続いてタイプRAに採用された「フラットシフト」を試してみましょう。
競技車両のシーケンシャルドグは、アクセル全開のままクラッチすら踏まずにシフトアップ可能。タイプRAの場合、普通のフルシンクロHパターンのため、クラッチを踏まなくちゃならない。でもアクセル全開でOK。全開のまんまレッドゾーン直前まで引っ張り、クラッチ踏むとオーバーレブすることもなくシフトアップできる。アクセル戻さないで済むため、パワーの途切れが少ない。
これやっぱイイです! 私のミライースのラリー車に採用したいと強く思った次第(笑)。
ちなみにシフトダウンは幅広いマニュアル車に採用されているオートブリッピング。ブレーキ踏みながらクラッチ踏んでギアダウンすると、回転を合わせてくれる。自動ヒール&トゥ機能だ。足の付け根の関節が硬くて内股にするのが苦手という人なら最高のアシスト機能といっていい。
奥行きの深いハンドリングがタイプRA最大の魅力
タイプRAの楽しさはまだまだここから始まる。コーナー進入でブレーキングすると、ブレンボがいい仕事をしてくれる。絶対的なストッピングパワーを持つため、ロック寸前のブレーキコントロールをしやすい。当然ながら前輪荷重も思い通りに掛けられる。
ハンドル切り始める時のブレーキングでコーナー進入時の姿勢を作れるのだった。キツいコーナーならテール流し気味にすればよろしい。
クルマの前後バランスが取れた状態からアクセルを踏むと、最新のアプライドDから投入された”出力コントロールしやすいエンジンマップ”により、これまた駆動力の微妙なコントールを受け付けてくれる。
発生したトルクは、フレキシブルスティフナーなどで遊びを取ったボディと、ZF製のダンパーで適度に後輪へ伝えられ駆動。ドライバーの意のままに後輪のバランスを変化させる。
すなわち踏み込めばテール流れ、ニュートラルにするとグリップする。この領域のコントール幅が大きければ大きいほど扱いやすいクルマになる。
標準のBRZは「少し粘ってからテールが流れる」ため、少し大きめのアクションを入れなければならず、結果的に大きい挙動となるためバランスを崩してしまいやすい。タイプRAならアクセルコントロールだけで姿勢を作れるのだった。
富士ショートコースの左2コーナーから続く右コーナーや、その次の右コーナーから左コーナーも、私のテクニックレベルですらテールを流しっぱなしでクリアできてしまうほど扱いやすい。ちなみにショートコースの速度域だとリアウイングのありなしは体感できませんでした。100km/h以上のコーナーならバッチリ効くと思う。
標準車を100点とすれば、楽しさだけなら150点あげられます! 素敵な後輪駆動が欲しいと考えているのなら強く背中を押します。




















コメント
コメントの使い方メーカー主導ならここまでやれるんだ、という指標。
内容が凄い。その割に価格上昇も納得いく範囲。名と限定数だけで煽って数倍の値付けするところは見倣ってほしい