ホンダが生み出した軽規格の2シーター・オープンスポーツ「S660(エスロクロクマル)」が、2020年1月にマイナーチェンジを行った。
1996年に販売を終了した「ビート」以来となる軽規格のスポーツカーだが、ミッドシップレイアウトを採用、純正タイヤとして横浜ゴムが専用設計した「ADVAN NEOVA(アドバン ネオバ) AD08R」を装着したことで、切れ味鋭い旋回性能を持ったモデルとなった。
その強い個性で、多くのファンを獲得しているS660がマイナーチェンジを行ったということで、その進化具合を確認するために早速試乗してみた!!
●S660マイナーチェンジのポイント
・ヘッドライト/サブリフレクターの色調変更
・αにアクセサリーライト追加
・リアコンビランプ/インナーレンズの色変更
・フロントグリルデザイン変更
・ステアリングホイール表皮アルカンターラ採用
・シフトノブ表皮アルカンターラ採用
・αにシートヒーター追加
※本稿は2020年3月のものです
文/ベストカー編集部
写真/池之平 昌信
初出:『ベストカー』 2020年4月26日号
【画像ギャラリー】質感が大きく向上! マイナーチェンジしたS660の内外装をチェック!!
■アルカンターラのステアリングが絶妙な握り感で気持ちいい!!
やぁ〜、楽しいッス!! 久しぶりにS660乗ったけど、やっぱり小さくて軽くて、そしてエンジン後ろに積んでいて、リアタイヤを駆動するオープンカーってゆっくり走らせていてもメチャメチャ楽しい。
初のマイチェンでチョイと雰囲気を変えたS660。見た目でいくと、従来はブラックだったAピラーがボディ同色になったことで、クルマ全体の存在感が増した印象。ブラックAピラーだとウェストラインから上がスッキリして、低重心のイメージをアピールするにはよかったんだけど、存在感としての『姿』はAピラーがボディ色で見えたほうがクッキリとする。
インテリアでは、ステアリングがアルカンターラ巻きになったのが大きな違い。なにしろドライビング中、常に握っている部分だけに、しっとりと吸い付くような握り感は、右へ左へと切り返すような山道などで心地よいし、正確な操舵を助けてくれる。
シフトノブもアルカンターラ巻きとなっていて、今回試乗した6MTではギアシフトの楽しさがより増した。
今回のマイチェンでは、特段シャシー関連やパワートレーンの変更点はアナウンスされてはいないが、コーナリング中、横Gかかった状態でのギアシフトがスムーズで、フロア剛性の高さを実感。
ルーフを外して走ると、路面のギャップでAピラーがフルフル震え、ステアコラムもプルプルするんだけど、それはアッパーボディだけの問題でフロアはガッチリしているからサスペンションが変位するような感覚は皆無。操舵に対してシュッとノーズが向きを変えて、圧倒的なスタビリティでタイトなコーナーをスパッスパッと駆け抜ける軽快感はより洗練された印象だ。
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