改めて違う個体に試乗したら印象が真逆だった
閑話休題。実はこの試乗車。まだ400kmあまりしか走行していないクルマで、公差があったとのこと。公差とは部品を設計・製造する際に許容される「誤差の範囲(ズレの許容量)」とのことだ。
ということで、後日、違う個体のCX-5を長時間乗る機会があり、慣れて親しむことができたのだが、あらら、全然違うじゃないの(ベストカーチャンネルの動画で公開中)。
凸凹な路面の街中でも乗り心地は悪くないし、ハンドルも軽く、素直でダイレクト感あふれるもの。ようやくこの個体に乗って安堵した。走って50mほどで「いいクルマだなあ」とつぶやいたほど真逆なだったからだ。そしてなによりも静粛性が高いことにも驚いた。
とはいえ乗り心地に関してはエクストレイルやフォレスターなど同じミドルクラスSUVの錚々たる面々と比べると上質さでは物足りない。
ミドルクラスSUVの乗り心地のいい順で並べると、フォレスターとエクストレイルが上質さでは肩を並べるレベル。フォレスター>エクストレイル>新型CX-5>新型RAV4といったところか。
新型CX-5は、先代よりスプリングを柔らかくした代わりにダンパー径を51パイから55パイに拡大し、ダンパー内部のガス圧を2倍に拡大。
スプリングは柔らかくても、ダンパーを早くから効かせることでタイヤのかかる荷重をしっかりと確保し、応答性を高めたという。わかりやすくいえば、伸び側、縮み側ともに上屋がぶれずに足がよく動くようになったということ。先代のような固さはなく、豆腐の角が丸くなったようなイメージ。
ブレーキフィールは好印象。先代では市街地などでゆっくり止まる際、踏み始めは柔らかめで、停止時に頭がカックンと動いてしまうこともあったが、新型は制御のチューニングと電動ブースターを装着したことで踏力に対してリニアに応答するようになったのが嬉しいポイント。
またシートの作り込みが、乗り心地のよさに寄与していると実感できた。シートのウレタンの厚みを増したことで体にフィット。バネに関しては左右の動きを抑制し、芯でしっかり支持している。後席はお尻がすっぽりはまり込む座面構造にしたことで、車体が左右に動いても体が動きにくくなった。
発表当初の新型CX-5のラインナップは、全車178ps/24.2kgmの2.5LNAに6.5ps/6.2kgmのモーターを組み合わせるマイルドハイブリッドである。車両重量はFFが1670kg、4WDが1740kg。FFのほうが70kg軽いぶん、加速フィール、ハンドリングともに軽快感がある。乗り心地に関しては4WDのほうが重厚で上質に感じた。
やはり、フォレスターやRAV4などのフルハイブリッド勢にかなわないと思うのは、アクセルを強く踏んだ時の加速フィール。でも、2240kgもあるランクル250のガソリン車のような、音だけ煩くて前になかなか進まないという感じではない。
では、本題の答え、マツダらしい、意のままに操る、人馬一体感の走りは薄れてしまったのか?
新型CX-5は、軽めながらもコーナーを意のままにトレースしていくステアリング特性、そして上質とはいえないが快適な乗り心地と出足から機敏に反応する軽やかな加速フィールに新しさがあった。
正直、マツダらしい人馬一体感の“片鱗”は感じるものの、少し物足りないと思ったのは事実。やはり、ここは2027年登場予定のフルハイブリッドのスカイアクティブZ搭載車までお預けか……。
なかには2代目のほうがよかったと思うオーナーがいるかもしれない。とはいえ、330万円からというコスパの高さ、後席の高い居住性、ベビーカーが縦に入るラゲッジルームなど、新型CX-5の魅力はたっぷりある。気になる人は、ぜひ実車を見に行って、試乗ができたら、確認してほしい。
【画像ギャラリー】新型CX-5の内装はラゲッジルームは? 写真でチェック!(7枚)画像ギャラリー











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