■日産GT-Rはマルくなったとはいえまだ固め?
2014年モデルの改良時に不快指数が90%から60%へと一気に乗り心地が向上したGT-R。
今回のテスト車は、さらにその進化版。ボディ剛性など、大きく手が入れられた2017年モデルだ。運転席に座った印象はいいが、エンジンをかけた途端……、かなり騒々しい。
遮音性は悪くないが、テスト車の問題かエンジン音、排気音に加え、ミッション系と思われるメカニカルノイズに包まれる。さて、その乗り心地は?
まずはコンフォートモードでスタート。確かにソフトになった印象だが、しなやかな乗り味という意味ではノーマルモードのほうがしっくりくる。
もしかしたら新東名のような路面のいい高速道路での巡航では好印象になるのかもしれない。気になったのはステアリングやシートに伝わる振動。
逆にいえば、GT-Rいうモンスターマシンを走らせている実感があるとも言える。まあ、このクルマを市街地走行だけで語ること自体がナンセンスと言えるのだが。
不快指数60% / ハカリの揺れ幅70g(コンフォート)、85g(Rモード)
■LC500hはレクサスの「乗り心地」の品格は充分
レクサスのフラッグシップスポーツ「LC」。圧倒的な存在感。それはドライバーズシートからの風景も同じ。内装のデザイン、質感ともに高級感が溢れている。街を走らせている時にこれだけ視線を感じるクルマは久しぶり。
ハイブリッドならではの穏やかでありながら力強い発進加速は、姿勢変化の少なさも相まって宇宙船に乗っているような未来感覚。まだV8エンジン搭載モデルには乗っていないが、このクルマにはハイブリッドのテイストが似合いそうだ。
本題の乗り心地は、ゆったりとした乗り味を期待していたが、想像していたよりスポーティ。
もうひとつ、気になったのは遮音性。超高級車といってもスポーツ系。フル加速時のエンジン音は音質も音量も絶妙だが、信号待ちで歩道を歩くハイヒールの音を耳元に感じてしまった。
街の喧騒はしっかり遮断してもらいたい。でもこのクルマ、マジでカッコいい!!
不快指数25% / ハカリの揺れ幅65g(コンフォート)、75g(S+)
■スポーツカーはスポーツカーらしく!?
結果はほぼ前述のハカリ揺れ幅の数値通りだが、どれもスポーツカー。低速のテストでスポーツカーの価値を判断することはできない。
今回の4台はどれも優秀だったが、街中の乗り心地が最悪だって、本来のステージでの走りが究極に楽しければOK!! でも、逆だったらそれは偽物。
それがスポーツカーとの割り切りも必要。ワインディングも気持ちよく走りたいし、乗り心地も大事なんてことを言っていると、本当に楽しいクルマに巡り合えませんよ!!
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