スバルのフラッグシップモデルは日本市場においてレガシィとなっている。しかし、セダンのB4は2020年に生産終了となり、とうとうスバルの伝統のネーミングを引き継ぐのはアウトバックだけとなった。
現行モデルのアウトバックは北米市場では2020年に導入されているが、日本市場には2021年10月と1年以上遅れての導入となった。
コロナ禍による半導体不足の影響で、スバルのフラッグシップモデルである新型レガシィアウトバックにようやく試乗することができたので、インプレッションを紹介したい。
文、写真/萩原文博
【画像ギャラリー】新型アウトバックの詳細を画像で紹介(20枚)画像ギャラリー日本の道路事情では持て余しそうな大きなボディサイズ
筆者は3代目BP型アウトバックで、2008年5月に特別仕様車として、2000台限定販売された2.5XTを所有していた。2.5L水平対向4気筒ターボエンジンを搭載したモデルで、アウトバックにもかかわらずローダウンサスペンションを装着していた。
パワフルなエンジンを搭載していたが、乗り味は大らかで大陸的。レガシィスポーツワゴンの切れ味鋭い走りとは一線を画したもので、ボディサイズなども含めて歴代アウトバックの中でもベストモデルだと思っている。
現行型アウトバックは、最新鋭の運転支援システムであるアイサイトXを搭載するために、日本市場の導入が遅れたが、フラッグシップである以上、最新鋭のシステムを搭載するのは当然のことだと思っている。
現行型アウトバックのボディサイズは、全長4,870mm×全幅1,875mm×全高1,675mmと見た目以上に大きい。このサイズ感からもメインターゲットは日本市場ではなく、北米や欧州と言えるだろう。
アウトバックのようなステーションワゴンのクロスオーバーモデルはメルセデス・ベンツのオールテレインやアウディのオールロード、ボルボのV60やV90のクロスカントリーなどかなり限定的。それ故に人気が集中するのだ。
現行型アウトバックは総合安全性能のレベルを引き上げるとともに、ドライバーの意思に忠実なハンドリングや、不快な振動騒音の低減によって快適な乗り心地を実現させた「スバルグローバルプラットフォーム」。そして、ボディ全体の骨格連続性を高める「フルインナーフレーム構造」を採用。
さらに、アウトバックとして、「構造用接着剤」を初採用し、ボディの高剛性化と軽量化を両立した。
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