中国からEV大手が日本市場に参戦! BYDから3車種のEVが来年1月から登場! 試乗してみたらその完成度に驚き!!

■2023年中に3車種のEV発売を表明

今回の日本市場参入に当たり、BYDが日本での販売を明言した3車種。左からセダンのSEAL、SUVのATTO3、コンパクトのDOLPHIN
今回の日本市場参入に当たり、BYDが日本での販売を明言した3車種。左からセダンのSEAL、SUVのATTO3、コンパクトのDOLPHIN

 日本導入に際し、ビーワイディージャパンが発売予定だとして公開した車種は3台。ミドルSUVのATTO3が来年1月、コンパクトカーのDOLPHINが来年中頃、セダンのSEALが来年下半期の予定だという。

 まず、SUVのATTO3だが、今年2月に中国本国での販売を開始し、シンガポールやオーストラリアでも販売されている。そのボディサイズは全長4455×全幅1875×全高1615mm、ホイールベース2720mm。カローラクロスなどとほぼ同じCセグSUVカテゴリーに入り、日本導入最初のモデルとしては売れセンのモデルを選んだといっていいだろう。

 駆動方式はFFでバッテリー容量は58.56kWh、車重は1750kg。モーターは204ps/31.6kgmで、気になる航続距離は自社算出値でWLTC485kmというから充分なものだ。今回、このATTO3に記者会見が開かれた東京・有明の一般道で20分ほど試乗できたので、その印象をお伝えしたい。

■いざ、右ハンドル仕様のATTO3に試乗!

SUVのATTO3に短時間ではあったが、公道で試乗することができた。内装の質感なども含めてかなりのレベルに仕上がっていることを実感できた
SUVのATTO3に短時間ではあったが、公道で試乗することができた。内装の質感なども含めてかなりのレベルに仕上がっていることを実感できた

 まず、ATTO3に乗り込む際に驚かされたのがドアを閉めた時の音。バン! という上質感のあるもので、欧州車やヒョンデのアイオニック5にも負けていない感じだった。実際、ドア内側のエッジ部分に溶接によるしわがほとんどないなど、ボディの高精度さは想像以上だった。

 なお、試乗車はオーストラリア仕様となり、右ハンドル、右ウインカーレバーに変更されていた。わざわざこの仕様にするためには金型を起こす必要があるため、コストがかかるのだが、このあたりからもビーワイディーオートジャパンの本気度がわかるというもの。

 ATTO3の走行モードはエコ、スタンダード、スポーツの3種類が設定されており、回生ブレーキの強弱「Larger」と「Standard」を選択できる。インテリアのデザインなどはスポーツジムからヒントを得ているとのこと。

 担当自身、よくスポーツジムには行くのだが、確かにエアコンの吹き出し口の形状やドアパネルに設けられたドアポケットにあるギターの弦のようなバンドなどは遊び心があってユニークさを感じさせる。

 試乗路ではまず、エコモードからドライブ。一般道を走るぶんにはこのモードで充分交通の流れをリードでき、非常にスムーズで静粛性の高い走りを披露。モードをスポーツに切り替えて、信号からのスタート時にアクセルを踏み込むと、強力なモーターを積んだEV特有の力強さを体感できた。

 また、センターディスプレイはかなり大型のタイプのものが設定されている。で、またまた驚かされたのは横置きだったディスプレイが切り替えスイッチのボタンを押すだけで、縦型モニターのバーチカルディスプレイに切り替わることだ。

 このギミック、今までどのメーカーのクルマも実現できていなかっただけに興味深い。ディスプレイの横と縦の切り替えを制御するメカの部分にかなりコストがかかっているのは間違いなく、その耐久性が気になるところだが、個人的には興味を惹かれた装備だった。

 シートの出来もなかなかのもので、運転席と助手席に乗ってみたのだが、その乗り心地も静かで上質。20分ほどの試乗はあっという間に終了となったのだが、正直なところ「これってホントに中国車だったっけ!?」と思わされた。日本車も頑張らないと、こりゃヤバいかも……。

 日本での販売価格については現時点でいっさい発表されていないが、オーストラリア現地でのロングレンジグレードの価格が約450万円。このままの価格で国内でも発売されるどうかは未定だが、アイオニック5ともバッティングする価格となりそう。

次ページは : ■コンパクトのDOLPHINは来年中頃に発売

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