マツダCX-5、CX-8の真髄が最も味わえるのはこれだ!!!

2018年10月、マツダがCX-5とCX-8の商品改良を発表、その取材会が行われた(発売開始はCX-5が11月22日から、CX-8が11月29日から)。

〈今回の改良の主なポイント〉
●CX-5、CX-8の両車に「2.5Lガソリンターボグレード」を設定。
●CX-5のディーゼル車にMTを設定。
●CX-8に2.5Lガソリン車を設定。
●「G-ベクタリング コントロール プラス」を全車に標準装備。安定した挙動を実現。
●アドバンストSCBSに「夜間歩行者検知機能」を追加。

今回の商品改良でマツダは従来掲げてきた「走る喜びの深化」と、さまざまなライフスタイルに応じた多彩な選択肢の提供を目指したという。

果たしてそれは成ったのか? 自動車ジャーナリストの国沢光宏氏とともに試乗に臨んだ。

※本稿は2018年10月のものです
文:国沢光宏/写真:平野 学
初出:『ベストカー』 2018年11月26日号


ターボ設定で新たな魅力を獲得

ウワサになっていたCX-5とCX-8の2500ccガソリンターボが発表になった。想定外だったのはCX-5ディーゼルの6速マニュアル仕様と、CX-8のターボなし2500ccも追加されたこと。最近のマツダ、面白いコトやってきます。以下、それぞれのパワーユニットについて乗り味&特徴を紹介してみたい。

CX-5

CX-8

新登場のターボのデキは万全か?

■2500ccガソリンターボ:

アメリカで販売されていた3700ccのV6エンジン後継として開発された、いわゆる「ダウンサイジングターボ」に属す。

したがって2500ccという大きな排気量を持ちながら、最高出力は230psに留まる(最大トルクは42.8kgm)。コストダウンのため安価なタービンを使いながら、ツインスクロールターボなどの高価なタービンと同等のターボラグで抑えたあたりが特徴。

試乗してみたら、なるほど先代フォレスターターボのようなワクワクするスポーツエンジンというより、4000cc級の質実剛健なNAエンジンに似ている。アクセル踏むと少しターボラグあり、そこからグイグイ加速していく。最大トルクは2200ccディーゼルに近い。

楽しいかと聞かれたら「う〜ん、微妙ですね」。もちろん必要にして充分な走りを楽しめます。カッコよいブレーキや、それっぽいサスペンション設定にすれば、さらに魅力的。

買おうとすると迷うのは同じ価格帯のディーゼルだ。高回転まで引っ張らないかぎり、パワーアップした新しい世代のディーゼルと大差なし。それでいて元気よく走った時の燃料コストはディーゼルの2倍。

もう少しスポーティ仕立てにすれば、ディーゼルと違う魅力を出せると思うのだけれど、現状だとエクステリアすら同じ。生活4駆ならぬ生活ターボ。もう少し楽しさを演出すればいいのに。 70点!

■2500ccガソリン:

CX-5より重いCX-8のボディだとパワー不足かもしれない、と思って走り出すと、あにはからんや。最終減速比を低くしてあるため、けっこう元気よく走ってくれる。何度か書いてきているとおり、ディーゼルはチョイ乗りを繰り返すとパティクレート(すす)が溜まり調子悪くなる。近所の足として使うのなら、このエンジンを選んでおけばいいんじゃなかろうか。 75点。

自慢のディーゼルの完成度はやはり高い

■2200ccディーゼル:

190ps/45.9kgmになった新世代のディーゼルは、なかなかの好印象。ヨーロッパ勢のディーゼルと比べても静かでトルクフル。BMWやボルボが2000ccで190psを出すのに対しマツダは2200ccのためトルクで優位(欧州勢は40.8kgm)。低い回転域から太いトルクを出す。

唯一の「惜しいですね!」が6速AT。今や世界の流れは8速ATです。マツダもそろそろ8速ATを投入しなければならない時期かと。

CX-5に追加された6速MTは今回の変更で最も評価の高い「いいね!」である。そもそもあまり需要ないと思う(だからスバルはMTを出さない)。それでも出すというあたりが素晴らしい! 試乗するとゲート感の薄いシフトフィールなど要改良だと感じるも、やはり乗ったら楽しいです。渋滞の少ない地域のユーザーならクルマを存分に味わえる。もちろん自動ブレーキだって効く。 90点!

■2000ccガソリン:

ほとんど話題に上がらないパワーユニットながら、とにかくお買い得である! 安全装備フルに付く『プロアクティブ』で280万円。今回から自動ブレーキが歩行者も夜間対応にバージョンアップした。CR-Vはもちろん、同じ装備内容のエクストレイルと比較したってリーズナブル。気になる走りは近所の足として使うなら納得できる。 80点です。

ダイヤルスイッチの操作感向上など全般に質感と使い勝手が引き上げられたCX-5のインパネ

CX-8も質感と使い勝手が向上。今回の改良でApple CarPlay、Android Auto™に対応した

*   *   *

 以上、大幅にバリエーションを増やしたCX-5とCX-8のパワーユニットだけれど、やはり本命であり私のおすすめはディーゼルだ。特に190psになった進化型の仕上がりがよい。

ディーゼルのパワフルさに惹かれるけれどチョイ乗りが多いという場合は、今回追加されたガソリンターボがピッタリだろう! スポーティな走りを期待しなければ納得できると思う(個人的にはマツダスピードのようなスポーティバージョンの追加を期待)。ガソリンのターボなしエンジンは、御予算に応じてどうぞ。デキは悪くないです。


【番外コラム】 安定した挙動をもたらすというG-ベクタリング コントロール プラスの効果はどうだ?

(TEXT/国沢光宏)

 今回採用されたのは『G-ベクタリング コントロール プラス』と呼ばれる制御。レーンチェンジなどでハンドル切った時に、車体の動きを抑えてくれるエンジンのトルク変動を利用したG-ベクタリングながら、曲がった状態から直進にハンドル戻す時は効いていない。

結果、ハンドル切るほうだけ滑らかで、戻すほうは普通のクルマと同じ。それで今回の『プラス』は、戻す際に内輪に弱いブレーキをかける。

これで切る時も戻す時も、車体の動きをコントロールできるようになります。といっても運転が上手な人だと基本的に横方向のGを出さないため、わかりにくいと思う(大雑把に言って10%くらい改善する?)。

むしろヘタな人が運転してるクルマに乗った時、気持ち悪くならないという効果を出す。マツダのG-ベクタリング技術、まだまだ進化するという。今後にも期待したい。

長距離走行時の同乗者の疲労軽減に役立ちそうだ

カメラで前方の車両と歩行者を検知、衝突の回避と被害軽減を図る「アドバンスト・スマート・シティ・ブレーキ・サポート」に、夜間歩行者検知機能が追加された。歩行者検知は約10〜80km/hの速度領域で作動する(車両検知は約4〜80km/h)。(全車に標準装着)

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