鍵は「三菱らしさ」!! 新型デリカミニは走りもデザインも売れっぷりも予想の斜め上!!

デリカD:5そっくりのストローク感ある走りが魅力

 試乗車は、ターボ付きの4WD仕様。試乗日の気温は25度、天候は曇りで路面はドライという好条件(梅雨の合間の曇り日)であった。装着タイヤはダンロップ「エナセーブEC300+」で、4WDのタイヤは60扁平の165/60R15となる(2WDは165/55R15)。タイヤ直径が10ミリほどアップするので、軽めのハイリフトがなされた印象だ。

 スタート地点がキャンプ場ということもあり、砂利道やアスファルト舗装が割れた道など、荒れた路面を走ったが、4WDのデリカミニは、タイヤが突起を上手く抱え込んで衝撃をいなしている。タイヤ扁平を上げたことでエンベロープ特性に優れる(=トレッドが突起を包み込む特性)ことに加えて、チューニングされたショックアブソーバーがいい仕事をしているのだろう。

 ただ、大きな起伏では、ボディはロールやピッチ方向に「グラッ」と大き目のモーションを起こす。きれいに舗装された道も車速を上げ下げしながら試乗したが、強くブレーキを踏むとピッチは大きめに出る乗り味だ。このあえて動かす方向にセッティングされているようすは、どことなく、デリカD:5のフィーリングに近い(潤沢なサスストロークによって揺れ感が強め)。

 このことについて、試乗後に前出の河出氏に尋ねたところ、「クルマがどういった状況にあるか、インフォメーションがよく伝わるよう、あえて狙っています」とのこと。この「三菱らしさ」にあふれた乗り味からは、ルークスのOEMで終わらせたくはないという、三菱エンジニアの意地が感じられた。また、ターボエンジンも十分パワフルで、大人3人乗車であっても余裕の加速だ。スピードが乗ってきたら、Mパイロットをオンにしてゆったりクルーズモード、というのもいいのではないだろうか。

カラーバリエーションの一部。最人気のボディカラーは、アッシュグリーンとブラックマイカのツートン、2番手は、3番手は、だそうだ
カラーバリエーションの一部。最人気のボディカラーは、アッシュグリーンとブラックマイカのツートン、2番手は、3番手は、だそうだ

少々値は張るが、それなりの価値は十分にある!!

 ちなみに、テレビCMでお馴染みのキャラクタ「デリ丸。」は、2023年6月中旬時点では、世界でたったひとつ(一匹)だそう。今後は増産されるとのことで、この「デリ丸。」の今後も非常に楽しみなところ。

 デリカミニの価格は、ノンターボ車が2WDで180~198万円、4WDで201~214万円、ターボ車は、2WDが188~207万円、4WDが209~223万円だ。訴求グレードのターボ4WDだと、本体だけで200万円オーバーを覚悟することになるが(ナビシステムをつけるとプラス20万円以上)、冒頭で紹介したとおり、プラス価格を出してでも買いたいというユーザーはたくさんいるようす。デリカミニは、見た目だけではない、骨太の中身も備えた、いま大注目の軽スーパーハイトワゴンだ!!
(※編集部注/大径タイヤと専用ショックアブソーバーの採用で後席の乗り心地がちょっとだけ心配だったのですが(座面がダイブダウンするし)、実際に乗ってみるとまったく問題なし。シートの肉厚もあって、リラックスして座っていられました。これは広大なスペースもあって、お子さんも嬉しいはず)

純正アクセサリーでカスタマイズされたデリカミニ。そのキャラクタを生かしたオフ系カスタムは、どれも似合っていた!!
純正アクセサリーでカスタマイズされたデリカミニ。そのキャラクタを生かしたオフ系カスタムは、どれも似合っていた!!
【画像ギャラリー】あの「デリ丸。」も!! 三菱デリカミニ公道試乗!! キャンプ場が超似合うデリカミニの写真をチェック!!(30枚)画像ギャラリー

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