VV6の実力は国産SUV勢を脅かすか
では、走り出そう。コクピットに腰かけドラポジを決める。ステアリングにはチルト&テレスコがあり、ドラポジはビシッと決まる。コクピットからの視界も問題なく良い。
インパネ周りもなかなか高級感があり、安い系の中国車とは全く異なる世界がそこにある。明らかに高級感がある。
メーターパネルはフルディスプレイで、表示デザインも3種類からチョイスできる。これは走行モードのエコ、ノーマル、スポーツを切り替えることでも自動的に切り替わる。
では、セレクトレバーをDレンジに入れてアクセルを踏み込む。なかなか力強い加速感だ。
7速DCTのシフトも若干のラグはあるが、DCTらしいマニュアルなフィール。エンジンの最高回転数は5500rpmと低めではあるが、振動感が少なくスムーズ。そして、回転数の範囲内ではとてもトルクがある。
意外に感じたのがサスペンション。ソフトでスラロームや急ブレーキなどで、とてもスムーズなストローク感だ。
フロントにストラット式でリアにマルチリンクと、国産SUVと変わらぬサスペンション型式なのだが、日本車に比べて圧倒的に柔らかい。
それゆえに乗り心地がとても良く、ロールのフィーリングが心地よい。タイヤはミシュランを履いているので、サスペンションのフィーリングは正確に把握できた。
このサスペンションのスムーズさをサポートしているのが堅剛なボディだ。ボディ剛性は、かなり高いと感じる。サスペンションはソフトだが、ステアリングに微小舵の入力を入れた時、即座にフロントノーズが反応する。
それだけノーズ周りも含めた応答性が高く、ゆえにハンドリングに関する剛性は高いと感じるのだ。スラローム、緊急回避、8の字走行、急ブレーキと、どれをとっても及第点以上だ。
4人乗りでの市街地では、若干サスペンションがバンプラバーに底打ちするのを感じたが、1~2人乗りでは全く問題なくラグジュアリーな移動が楽しめる。
エンジンパワーこそ日本車にはまだ及ばないが、車両そのものの作りには目を見張るものがある。
コストパフォーマンスもしかり、中国車の未来からは今後も目が離せない。
■WAY VV6 主要スペック
・全長×全幅×全高:4625×1860×1720mm
・トランスミッション:7速DCT
・エンジン:2.0L直列4気筒ターボ
・最高出力:197ps
・最大トルク:355Nm(36.2kgm)
・0-100km/h加速:9.1秒
・価格帯:約230万~270万円(※現地価格の日本円換算)
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