2024年春に発売予定のGRヤリスのDAT(8AT)と6MT、そしてGRカローラの3台を苗場プリンスの特設コースで一気乗り!「私をスキーに連れてって」のST165セリカGT-FOURも展示され気分が盛り上がるなか、雪が大好きな国沢親方がサイドブレーキをちぎれんばかりに引きまくった。
※本稿は2024年3月のものです
文/国沢光宏、写真/TOYOTA
初出:『ベストカー』2024年4月10日号
■GRヤリス&GRカローラで雪遊び!?
WRCラリー・スウェーデンで勝田選手がガチバトルしている2月16日、勝田選手のお父さん&全日本ラリーのトップドライバーである勝田範彦選手と、雪遊びしました。
遊び道具はGRヤリスとGRカローラ。この2モデル、ハイパワー車でありながら、雪から泥、砂利、そして舗装路まで、どんな道でも全開で走れるクルマ作りを目指している。サーキットだけ走れる高性能車とひと味違うのだった。アスリートで言えば、サッカー選手のようなオールラウンダーですね。
林道を模したタイトな特設コースでは、6速MT&8速ATのGRヤリスとGRカローラが用意されていた。1速と2速を使う速度設定(20~70km/hくらい)のため、飛び出してもダメージなし。
まずはGRヤリスの6MTから乗る。雪道を気持ちよく走るには、サイドブレーキを適宜使う。コーナーの進入で前輪荷重しながら少しハンドルを切ってサイドブレーキをチョンと引くワケです。長く引いたらスピンモードに入っちゃうため、きっかけ作りだ。
当たり前ながら雪道であっても前輪と後輪の横方向にグリップ力をフルに使いたいところ。アンダー出すと前輪だけのグリップ力しか使えない。ある程度のスリップアングルを付けてコーナーに進入し、そこからアクセルを踏んで立ち上がる。
入り口の横滑り姿勢はサイドブレーキで作るのだけれど、立ち上がりは駆動力配分とクルマのバランスで決まります。アンダーのクルマだと、アクセル踏んだらアウトに出て行っちゃいます。
GRヤリスの前後駆動力配分といえば、後輪に大きなトルクをかけるタイプ。よって横滑りした状態からアクセルを踏み込むと、スライドした姿勢をキープしながら気持ちよ~く立ち上がってくれる。
以上、文字で表わすと簡単に思えるけれど、実際は進入でサイドブレーキを引きすぎればスピンしちゃう。立ち上がりのアクセルコントロールも、上手にパワーをかけないとスピンモードかアンダーステアになってしまう。
けっこうテクニックの差が出ますね。ドラテク修行をキッチリしなければならない。恥ずかしながら私も2回くらいコーナー進入でハーフスピンしちゃいました。
■乗りやすいGRカローラ! もっと乗りやすいGRヤリスDAT
いかん、いかんと反省しつつGRカローラに乗り換える。同じ乗り方をすると「ありゃま!」。GRヤリスよりずっとコントロールしやすい! GRヤリスを100とすれば、180といったイメージ。グラベルやサーキットも同じような印象でしたね。中級クラスの腕前だとGRカローラのほうが速いかも。
最後にGRヤリスのDATで遊ぶ。これまた「ありゃま!」。コントロール性は6MTと同じなのだけれど、ハンドル操作に専念できる。6MTだと1速ホールドじゃギア低すぎ。2速ホールドは立ち上がりで苦しい。
したがってシフトしながらハンドルも操作しなければならない。8ATのDATだとハンドル操作と車両の挙動だけコントロールしてればOK。何と! GRカローラと同じくらい車両を自然に操れるのだった! GRヤリスのDAT、グラベルでもスゴイと感じたが、雪道までイケるとは想像以上だった!
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