2025年9月5日~7日に開催された「ラリー北海道」で、三菱のピックアップトラック『トライトン』が熱走を披露。川畑真人選手がクラストップタイムを2度記録するなど、観客を熱狂させた。ベストカーWeb編集部が見た、現地の様子をお届けする。
文:ベストカーWeb編集部/写真:三菱自動車、ベストカーWeb編集部
国内屈指の過酷ラリーに三菱トライトンが挑む!
舞台は北海道帯広市。総走行距離は約600km、そのうちSS(スペシャルステージ)だけで約100kmという国内屈指のクロスカントリーラリーが「ラリー北海道」である。全日本ラリー選手権も併催されるビッグイベントとあって、国内外から多彩なマシンが集結した。
今回も、三菱自動車が支援する「圭rallyproject」の竹岡圭選手、そして「FLEX SHOW AIKAWA Racing with TOYO TIRES」の川畑真人選手がXC-2クラス(ピックアップやSUVが中心)に参戦した。
セレモニアルスタート前のイベントでは、ドライバーとの写真撮影を希望するファンで長蛇の列。モモトンは子どもたちに大人気で「乗ってみたい!」という声も飛び交っていた。
川畑選手が序盤から快走! しかし思わぬトラブルが発生
ラリー・カムイよりも高い速度域での戦いとなるラリー北海道だが、川畑選手はSS1でクラストップ、SS2でも3番手タイムをマークし、昨年王者・番場彬選手とトップ争いを演じる。
しかし、ECU(エンジン・コントロール・ユニット)の補助システムとコンピューターのマッチング不調というトラブルが発生。本来の速さを出せず苦しい展開となってしまった。
それでも「ドライバー側でできることは全力でやった」という走りでSS6まで3番手をキープ。だがSS7で症状が悪化し、スローダウンを余儀なくされサービスに駆け込むこととなった。
一方の竹岡選手も、トライトンの優れた操縦性を武器にSS3までクラス6位を走行。しかし、得意のヤムワッカで前走車に引っかかるなど思わぬロスが発生し、7位で初日を終えることになった。
三菱開発陣の奮闘で復活! 川畑選手がステージウィン争いへ
迎えた2日目、三菱の開発メンバーが懸命な作業を行い、川畑選手のマシンは制御系トラブルを解消。ここから再びプッシュを開始する。
SS9以降は、今大会で優勝を飾った番場彬選手、2位の寺川和紘選手とステージウィンを分け合う速さを見せ、SS11では番場選手に2.2秒差をつけるトップタイムも叩き出した。ただし、SS7での大幅ロスが響き、最終的には8位でのフィニッシュとなった。
竹岡選手はテクニカルな「SSS IKEDA」では上位勢に迫るタイムをマークするなど観客を沸かせる走りを披露。最終的に7位でゴールし、トライトンのポテンシャルの高さをしっかりと証明した。
ドライバーたちのコメント
●竹岡圭選手(圭rallyproject)
「とにかく荒れた路面が多いラリー北海道でしたが、トライトンの操縦性と今回のために用意したパーツが効果を発揮し、ベース車両の高さを証明できたと思います」
●川畑真人選手(FLEX SHOW AIKAWA Racing)
「初日は制御トラブルで苦しい展開でしたが、チームの皆さんのおかげで2日目は走ることができました。本来のパワーは出せませんでしたが、今出せる全力を尽くしました。課題は見えていますし、ドライビングとマシンの両方を磨いて、来年は表彰台の真ん中を目指します」












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