長野五輪金メダリスト清水宏保がオートウェイの気になるタイヤを試乗する連載の第4回はZEETEX(ジーテックス)のHP5000 maxを試した。ドライはもちろんウェット性能にも自信があるというこのタイヤ、ホンダのヴェゼルに装着してテストドライブに出かけた。
文:清水宏保/写真、動画:森山良雄/提供:オートウェイ
【画像ギャラリー】ヴェゼルに装着した「HP5000 max」とホイール「FZ-S5」がイイ感じ!(9枚)画像ギャラリードライよし、ウェットよしのZEETEX HP5000 max
個人的にもSUVが大好きなので、タイヤのほうも気になります。今回試乗するジーテックスHP5000 maxはジーテックスのフラッグシップタイヤで、UHP(ウルトラ・ハイ・パフォーマンス)を謳っています。サイズは18インチ、19インチ、20インチ、21インチが設定されています。
ヴェゼルやヤリスクロスといったコンパクトクラスのSUVにも18インチタイヤが装着されるので、18インチは特別大きなサイズとはいえません。むしろ、16インチくらいだとタイヤが小さく見えて、物足りない印象を持つのは僕だけじゃないと思います。
さてタイヤを見てみましょう。左右非対称のトレッドパターンを採用し、らせん状に刻まれたメイングルーブと大小3本のストレートグルーブが組み合わされているところがユニークです。
4本のグルーブは設置面を確保し、ドライ路面でのグリップを高めるほか、メインのらせん状になったグルーブは高い排水性能をもたらし、ウェット路面での安定した走りが期待できると言います。
タイヤを触ってみると表面は柔らかく、サイドウォールはしっかり感があります。メイングルーブに指を入れてみると、しっかりとらせん状に刻まれていることがわかります。
今回はファイナリストの5本スポークアルミホイール、FZ-S5との組み合わせで、足元が引き締まって見えます。スポーツモデルが履きそうなデザインですが、大径タイヤのSUVにも似合っていますね。
低速域から高速域までしっかり感が伝わる
さて、ゆっくりと走り出します。タイヤの試乗で心がけているのは、ひと転がり目から40Km/hくらいまでの印象を大事にすることです。
高いスピード領域での性能ももちろん大事なのですが、走り出しから低速度域こそがいろいろな情報を伝えてくれるからです。
実際に皆さんも通勤や買い物でクルマを使う場合、ほとんどがこの速度域でお使いになっているはずです。バリバリのスポーツタイヤでない限り、乗り心地にしろ、静粛性にしろ、低速域でもしっかりと性能に違いが出るものです。
ジーテックスHP5000 maxの場合、18インチらしい剛性感を感じます。路面からのインフォメーションを的確に伝えてくれ、コーナリングでステアリングを切った際の応答性もしっかりとしたものです。ロードノイズも気にならず、路面の凸凹もうまくいなしてくれ、普段使いには何の不満もありません。
では、高速道路ではどうでしょう。90~100km/hの速度域での直進安定性は想像以上で、静粛性も保たれています。さらに高速道路でよくある継ぎ目を走った時もしっかりと収束し、いやな印象はありません。
「雨も試したいな」と思っていたら、路面が濡れるくらいの雨に遭遇することができました。
完全なウェットというわけではありませんでしたが、カーブでも安心感を持って走ることができました。わざと急ブレーキをかけた時もレスポンスがよく、思った以上に制動性能も高いようです。
全体的にバランスがよく、ドライもウェットも不満はありません。まして225/50R18というサイズが1本1万950円というプライスを考えれば、コスパ面と性能のバランスのよさはUHP(ウルトラ・ハイ・パフォーマンス)と納得です。















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