この季節になると増えてくるスタッドレスタイヤのインプレッション記事。ベストカーWeb編集部ではトーヨータイヤのスタッドレスタイヤ「オブザーブ GIZ3(ギズスリー)」と「オブザーブGSi-6(ジーエスアイシックス)」を試してきたぞ。このタイヤめっちゃいいじゃないですか!!!!
文:ベストカーWeb編集部/写真:小林岳夫/撮影協力:群馬サイクルスポーツセンター
【画像ギャラリー】この冬のスタッドレスにイチオシ!! オブザーブの頼もしい走りを見て!!(19枚)画像ギャラリー北海道の雪は走りやすいってマジ!!?
スタッドレスタイヤの記事になると北海道でのテストが多い。もちろん極寒のアイスバーン、そしてちょっと溶けてきた水膜があるアイスバーンなど非常に難しいコンディションは北海道でしか体感できないと言っても過言ではない。
しかし実はスノー路面だけでいうと本州の水分を多く含んだ雪もかなり厳しい。排水性能やシャーベット路面でのトラクション確保にも力を入れていないと、本州ではちょっと使いにくい存在になりかねない。
そこで今回はマツダCX-80でトーヨータイヤのオブザーブGIZ3を試してきた。テストシーンは群馬県の群馬サイクルスポーツセンター。暖冬の影響で降雪が少なく心配していたものの、なんと当日は水上近辺は大雪。
そして早朝だったこともありGIZ3の特徴であるアイス路面のアップデートを念入りに確認することにした。凍結路は実は氷点下10℃のような超低温状況よりも、氷点下3℃〜5℃あたりのやや水が浮いたような路面も厳しい。
今回は極寒の凍結路も試せた。靴で歩くと思わず転倒するような氷の路面だが、CX-80はしずしずと斜面を登っていく。GIZ3の特徴でもあるのだが、タイヤの面圧をしっかりと路面にかけている体感がすごく大きい。
下り坂でも重量級のモデルで非常に滑りやすい状況だが、少しの滑走はもちろん許容するものの、最後はエッジが効いたようにビタッと止まる。この辺りが氷上性能のレベルアップを充分に感じるところだ。
ヘリンボーンサイプが面圧をしっかりと分散していることもあり、重量級SUVでもその走りは安定している。凍結路面だけではなく、シャーベット状の路面もエッジの効いたグリップ感でヒヤヒヤする雰囲気がない。
そして肝心の水分を含んだ雪上走行も試してみた。もちろん物理的な限界はあるのだが、しっかりと雪をグググっとかく。AWDの性能も相まって、上り勾配でも多少の空転こそあれど、電子制御AWDとの相性もいいタイヤに感じた。
高速道路でのノイズも少なく、最新型SUVとのマッチングも素晴らしいものがある。実は雪を探して福島県などへ往復したのだが、往復800kmの道のりも不安なく走ることができたのはオブザーブGIZ3の真骨頂だろう。
凍結路だけではなく、雪質もコロコロと変わるのが冬の道路。特に本州のユーザーであれば、オールラウンダーなオブザーブGIZ3は今年のショッピングリストに入れてほしい。
本格派クロカン4WDにもぴったりGSi-6
同じ環境でテストしたのが編集長のランクル70。本格クロカンに合わせるのはオブザーブGSi-6だ。実はこのタイヤ2シーズン目になるのだが、だいたい3000kmほどを走行しているタイヤ。
本格的な積雪でも取材があれば馳せ参じるランクル70だけに、道を理由に走破できないというのは避けたいところ。今回は群馬サイクルスポーツセンターでも膝ほどまで埋まる積雪路を走行させてもらった。
画像の上りを見てもらうとわかるが、決して真っ直ぐに登れるような道ではない。本文はスノーアタック状態だ。前後デフロックを駆使しながら4Lに入れたランクル70で登っていく。
タイヤが半分埋もれるような環境で、水分を多く含んだ雪を進んでいく。確実に感じるのが特徴的なスパイラルエッジサイプの動き。こんな環境でまったく滑らないなんて物理的に無理なのだが、しっかりと前進を続けていく。グググっと路面を掴む性能は頼もしい。
全体的にタイヤの構造がしっかりとしていることもあって、乗り味もわかりやすく、一般的なスタッドレスタイヤのようなフニャフニャ感が少ない。トレッドに刻まれたギザギザのサイプなどを見るといかにも効きそうだが、見た目を裏切ることないぞ。
往復の高速道路でもノイズが気になることもないし、車線変更や追い越しなどでも不安がなく、SUVのみならず本格クロカン4WDにもおすすめしたい。トーヨータイヤのスタッドレスはなかなかイメージが湧かない人も多いかもしれないが、4WDにうるさい編集部お墨付きのタイヤなので、ぜひこの冬は選んでみてほしい。

























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