■天気は晴れ、果たして雲海は見れるのか!?
「山本小屋ふるさと館」からは片道2km、約1時間のトレッキング。遮蔽物のない美ヶ原高原は容赦なく風が吹き付ける。風速8m前後の風が、雪の粒子とともに顔に当たる。
それでも先にある「雲海」を目指し、冒険家たちは歩を進める。足には現代版のかんじきであるスノーシュー、そして手にはストックを装備。これで凹凸のある雪道も安心だ。
先導は田中ケンさん。時折隊列を整えるために休憩を挟む。「無理をしなくてゆっくりでいいですよ。ご自分のペースで着実に登りましょう」。その言葉が嬉しかったという参加者も。
頭の中にユーミンが流れる。「ブーリーザーード、ブーリザード♪」。南極の昭和基地にいる隊員が見ている本場のブリザードはこんなもんじゃないのだろうが、シオカワ的には人生最大級のブリザード的な気象だった。
参加者の皆さんはさすがアクティブなデリカオーナーだけあってコツコツと、確実に一歩一歩登っていきます。隊列を乱さない皆さんの登山を見て、「人生は登山に似ている」と言っていた中学校で担任だった阿部先生の言葉を思い出しました。
そして、ついに、ついに、山頂に到着。天候は晴天、風速は10mほど。果たして雲海は!!!
「人生は登山に似ている」。阿部先生、その通りだったよ。雲海なかったよ。人生は甘くない、そう簡単に大切なものは手に入らない。けれど思いがけない宝物が手に入ることもある。それが今回登った皆さんとの友情かもしれない。参加者13名、メディア関係者4名、この一体感は週末探検家にならないと手に入らない!
参加者の皆さんの声を聞くに満足度がすごく高かった今回の「週末探検家」のイベント。雲海が見れなかったという残念もあったが、自然相手だからそれは仕方ない!! という皆さん。いかにアクティブなデリカオーナーなのかと感心してしまったほど。
「早起きしないといけないし、準備も大変なんだけれど、清々しい自然の中で過ごすだけでリフレッシュできる。だからやめられないんです」と女性の参加者はいう。
山頂で雲海はなくとも絶景を拝み、下山した後は朝食のカレーが待っていた。憧れていた山小屋のカレー。りんごの甘みを感じるカレーは食欲が進むのなんの。皆さん完食。そこにスタッフから嬉しいプレゼントが。
なんと今回の週末探検家のミッションを完遂したことで贈られる「認定証」の贈呈だ。さらに行程に帯同したということでメディア関係者にも贈呈された。これは嬉しい!!
今回共に早起きして雲海を探しにいった仲間しか持っていないこの認定証を胸に、今度は雲海をいつ見に行こうか、そんなことを考えるシオカワなのであった。
■自動車媒体の編集者から見たデリカD:5とは?
実はシオカワもデリカD:5で雲海観測の当日の移動を行った。AM3:30。気温氷点下8°C。シオカワは寝床から飛び出し、防寒着に身を包んだ。
移動用に借りているデリカD:5の「週末探検家仕様」に乗り込む。ローデストベースの引き締まったボディにドカーンと「週末探検家」ロゴが貼ってある。
このクルマを与えられたからには代表を務めるという強い志で、運転をせないかん!! と氷点下のなか決意。
スタートスイッチを捻りクランキングをする。「カラッカラッカラ」とディーゼルエンジンの音が響く。いいじゃないかぁ、アウトドアにはこのサウンドだよね、と妙に落ち着く。
道を進む。フロントのフォグライトに照らし出された路面は明らかに凍結路のそれ。とても人間の足では歩くことはできそうもない状況だ。デリカD:5のセレクターは「4WD AUTO」モード。あとはDレンジに入れて出発するのみ。
仕事柄、多くの凍結路を走ってきたが深夜と早朝は手強い。路面が見えない恐怖感もあるからだ。しかしD:5の視界は良好。これも実は利点だったりする。
右左折時のコーナリングライトも地味に嬉しい。4WDの頂点を極めた三菱らしい気の配り方だ。車庫入れ時にもコーナリングライトが点灯し、視認性のもならず被視認性も向上する。
順調に標高2000mにある「山本小屋ふるさと館」へと向けてドライブが進む。ワインディングで全面アイスバーン、そして道幅は1.5台分くらいしかない。通常で考えたらこのような道を走るのは避けたいシチュエーション。
しかし「週末探検家」のロゴを背負っている以上は丁寧にアクセルをコントロールして進む。誇張ではなく、一度も空転やスライドをすることがなく目的地に到達。これだ、きっと多くのオーナーさんが言っていた「安定感」というやつは!!
outside BASEへの帰路。往路が登りならば復路は下り。そして時間はAM9:00。太陽が照り、気温は上昇している。こうなるともっとも厄介なのが「濡れた氷」である。
しかも下りとなれば冬のドライブのシチュエーションとしては最悪とも言っていい状況だ。まさにヘアピンコーナーともいうべきか、そんなカーブがやってきた。
事前にスピードはLレンジとフットブレーキの併用で落としていたが、カーブの進入でややリアがズズッとスライドした。
いくら4WDが優秀でも物理の法則には勝てない。しかし極当たり前の運転をしてさえいれば、デリカD:5はきっとドライバーを守ってくれるだろうなと感じる。
当日もさりげない4輪制御で、リアがアウト側に膨らもうという動きがピタッと止まったのだ。秀逸な制御だな、と感心しつつセレクタレバーを見ると電子制御4WDのモードは「4WD AUTO」だった。
さらに悪条件に対応する「4WD LOCK」という最強の手札を残したままだった。
唯一無二のクルマ、三菱デリカD:5。行きたい時に、行きたいところに行ける。そんなクルマ本来の存在意義をより明確に、そして強く打ち出しているこのクルマを選ぶのも、ひょっとしたらクルマ好きには賢い選択なのかもしれない。
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