■経験者の声から知った 災害に強いクルマの重要性
そうこうするうち石巻市に到着。ここでは宮城三菱自動車販売 石巻店に立ち寄り、東日本大震災当時のお話を取材させていただく。
インタビューに応じていただいた販売課長の松林政雄さんによると、地震が起きた瞬間はディーラー店舗内で勤務中だったそうで、長時間の揺れと何度も繰り返す余震にかつてない恐怖を感じたという。
![宮城県石巻市の中心部にある宮城三菱自動車販売 石巻店。津波で大きな被害を受けた石巻だが、この店舗は手前にあるJRの線路付近で津波が止まったため、水没の被害は免れたという。今回は、こちらで震災当時のお話を伺った](https://img.bestcarweb.jp/wp-content/uploads/2021/02/14134830/ECLIPSE-CROSS_015_-600x400.jpg)
「建物が築4年と新しかったためか、店舗にほとんど被害がなかったのは幸運でした」
停電で情報も混乱していたため、震災当日から4、5日は休業状態だったそうだが、やがてディーラー店舗にお客さんからの連絡が入りはじめる。
「水に浸かったクルマを修理できないか。あるいは中古でなんでもいいからクルマが手に入らないか。そんな問い合わせが殺到しましたね」
結局、「震災対応には半年以上かかりましたねぇ」という状況だったのだそうだ。
松林さんによると「いちばん難儀だったのは停電がなかなか復旧しなかったこと」だそうだが、今ならエクリプスクロスPHEVからV2H機器経由で店舗や家庭に給電が可能。ガソリン満タンなら一般家庭の使用で約10日間、電源車として使うことができる。
![クルマが欠かせない移動の足となっている地域だけに、少しでも早くクルマを提供できるように奔走したという松林さん。震災の経験から、クルマの大切さと、被災時に電源を供給できる設備があることの必要性を実感したという](https://img.bestcarweb.jp/wp-content/uploads/2021/02/14134834/ECLIPSE-CROSS_018_-600x400.jpg)
災害時の電動車活用については、経産省と国交省が促進マニュアルを整備しているが、三菱自動車としても「DENDO コミュニティサポートプログラム」として、電動車を速やかに被災地・避難所などへ提供できる体制づくりを目指している。東日本大震災という未曾有の大災害を体験したことで、現地ではそれがよりリアリティをもって実感されているようだった。
※2021年2月15日に、「DENDO コミュニティサポートプログラム」において、100の自治体と災害時協力協定を締結したことを発表。災害発生時に時間のロスなく、給電等に活用できるプラグインハイブリッド電気自動車を貸し出すことができる体制ができ上がっている。
![三菱自動車は、災害発生時に電動車を被災地・避難所へ速やかに届けることを目的に全国の自治体と災害時協力協定の締結を目指す「DENDOコミュニティサポートプログラム」を推進。岩手県、宮城県でもほとんどの市町村と協定を締結している](https://img.bestcarweb.jp/wp-content/uploads/2021/02/14134841/ECLIPSE-CROSS_034_-600x400.jpg)
![石巻市から車で30分ほどの距離にある女川町にも訪れた。津波で大きな被害を受けた地域だが、写真のJR女川駅周辺には、テナント型商店街「シーパルピア女川」や地元市場などが作られ、賑わいを取り戻しており、住宅地も着実に復興が進む](https://img.bestcarweb.jp/wp-content/uploads/2021/02/14134924/ECLIPSE-CROSS_047_-600x400.jpg)
●災害時の支援体制強化に取り組む三菱自動車が100の自治体と災害時協力協定を締結
●全国100以上の自治体が認めた三菱のPHEV その活動の詳細はコチラ
■震災復興の象徴「奇跡の一本松」へ どんなシーンでも頼れる一台
この日は石巻で一泊し、翌日は東日本大震災からの復興が進む陸前高田市を目指す。そう、「奇跡の一本松」で有名になったあの海岸だ。
石巻から陸前高田までは三陸自動車道が通じているが、高速をちょっと手前の気仙沼中央ICで降りて一般道を走ってみる。
リアス式海岸をなぞるように走る国道45号線は、カーブとアップダウンの多い海沿いの一般道。路面は決してスムーズとはいえないが、エクリプスクロスPHEVは快調に走る。
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