【ポルシェ911へ標準装着!!】 日本製タイヤが世界へ駆け上がる道 【ADVANが超一流を席巻】


1964年の発表から現在まで、ポルシェのフラッグシップモデル、そして第一級のスポーツカーとして知られる「911」。この911をはじめとした「ポルシェブランド」の装着タイヤとして、ポルシェ自らが興味を示したブランドをご存知だろうか。

そう、それが横浜ゴム『HF Type D』の海外版『YOKOHAMA A008』だ。

1983年にポルシェからのコンタクトによって始まった専用タイヤ『YOKOHAMA A008P』の開発は、横浜タイヤのみならず、日本中、いや世界中のタイヤメーカーすべてにとってエポックメイキングな出来事として歴史に刻まれてゆくこととなる。

横浜ゴム、そしてADVANスポーツタイヤが「グローバルプレミアム」へと駆け上がっていった歴史と現在、そして未来を探る。

文:ベストカー編集部
写真:ヨコハマゴム、ベストカー編集部
初出:『ベストカー』2018年6月26日号より


■1989年、ポルシェ、A008P

 HF Type Dの大ヒットにより、国内でのスポーツタイヤとしての定評を得た『ADVAN』ブランドだが、次なるステップはグローバル、特に欧州での認知度を確固たるものにすることだ。

 実はHF Type Dは『YOKOHAMA A008』という名称で1981年より欧州で販売されていた。

 この時期、横浜ゴムは欧州のモータースポーツに積極的に参入。WRCや欧州F3選手権、グループCカーによる耐久レースシリーズなどにタイヤを投入し、ヨコハマがモータースポーツで強い高性能タイヤであることを印象づけていったのだ。

 そんななか、A008がスイスのポルシェ愛好家たちの間で高く評価され、履き替えるオーナーがぞくぞくと現われた。

 これによってポルシェ社が『YOKOHAMA A008』に興味を示し、1983年、正式にポルシェ社からのコンタクトを受けてA008の評価が開始され、横浜ゴムはポルシェに向けた新車装着タイヤの開発を開始。1988年には924S、944、944Sの新車装着タイヤとして『YOKOHAMA A008P』が技術承認を取得。さらに’89年には911新車装着に向けたA008Pの開発を開始することとなったのだ。

A008P。国内での名称は『ADVAN HF TypeD』だったが欧州では『YOKOHAMA A008』の名称だった。1988年、ポルシェ社に向けた技術承認を取得したタイヤがA008P。Pはポルシェを意味する。’90年代に入り911(964型)の技術承認を得た
国内での名称は『ADVAN HF TypeD』だったが、欧州では『YOKOHAMA A008』として販売。1988年、ポルシェ社に向けた技術承認を取得したタイヤがA008Pである。Pはポルシェを意味する。’90年代に入り911(964型)の技術承認を得た

■ADVANは高性能で高品質のブランド

 ポルシェへの新車装着タイヤ採用が大きなきっかけとなり、横浜ゴムは『ADVAN』ブランドをスポーツタイヤとしてのみではなく、グローバルで価値をアピールする戦略的ブランドと位置づけた。

 2005年以降、ポルシェはもちろんのこと、ベントレー、アウディ、ベンツなどの欧州メーカーの新車装着タイヤとして採用されている。

 高速での長距離移動が当然の欧州、特にプレミアムカーではグリップ性能や操縦安定性は「当たり前の性能」とされ、高速走行での高いウエット性能、乗り心地、静粛性などが高い次元でバランスされることが求められる。欧州プレミアムメーカーの新車装着タイヤとして採用されるということは、高い総合性能が認められたという証なのだ。

 現在、欧州メーカーの新車装着タイヤとして供給されているのは『ADVAN Sport V103/V105』の2種である。

2009年に登場したADVAN  dB。2009年にコンフォート性能を追求した「dB」がADVANブランドの一員としてラインアップに加わり、最新の「dB V552」へと繫がっていくのである
2009年に登場したADVAN dB。2009年にコンフォート性能を追求した「dB」がADVANブランドの一員としてラインアップに加わり、最新の「dB V552」へと繫がっていくのである

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