コロナ禍前には届かずもエルフV字回復
キャブオーバー小型トラックは、『積載量1~2トン普通貨物車』と『小型貨物車』から該当するブランドを、本誌が統計から拾って独自に集計した。こちらも事情は大中型トラックと同様で、その台数規模はコロナ禍前と比して少ないボリュームのままとなっている。
特にトップメーカーのいすゞは、19年度上半期に対して、その実績値は1万台も少ない状況である。ただ、22年度を底(特殊な状況下とはいえ首位陥落も強いられた)にV字型の復活を果たしており、上半期シェアは38%という勢いだった。直近10年間では、19年度上半期の40.7%に次ぐ高シェアである。
24年度上半期では、トヨタ(日野OEM)とマツダ(いすゞOEM)もこのセグメントで前年同期を上回っているが、日野、三菱ふそう、日産(いすゞOEM)などはマイナスとなった。
全体的には、23年度下半期あたりから、いすゞ以外の小型貨物車(4ナンバー車。また4ナンバーシャシーベースの8ナンバー車を含む)で販売ペースが落ちている印象がある。いすゞの「エルフ」は、生産不順で納車が遅れていた従来型の登録が含まれている可能性があるのだが、昨年春に全面改良した7代目モデルの拡販キャンペーンなどの影響もあるかもしれない。