常時四駆ゆえのインターフェースと走り
四駆ではあるのだが、運転席には2WD/4WD切換スイッチやトランスファレバーの類は存在せず、4WD状態を示すインジケータもない。そもそも二駆で走る機能自体がなく、常に四駆だからで、当然フリーホイールハブも装着しないため、車外に降りて操作するフリー/ロック切換も無用だ。前後駆動力配分比は前輪30:後輪70。メーカーによれば、ドラビリとトラクション、パワートレーン構成の面で、もっともバランスが良いという。
試乗当日は曇天で、路面はあいにく(?)のドライ。しかし、東京アクアラインの海底トンネルから長大な橋梁区間へ入った途端、吹き流しが真横に泳いだままという状況にさっそく晒された。
しかしキャンター4WDは、ドッシリと直進を保ち続けたのである。実は、吹き流しを見るまで、2WDなら進路を乱されているであろうシチュエーションに気付かなかったのだが……。それこそ走行中に環境が急変しながらも、安定した走りを提供し続けるというフルタイム4WDの真骨頂を、期せずして体験していたわけだ。
アップダウンとカーブの多い丘陵地帯においては、旋回時や坂の上り下りでの安定感、またアクセルをあてたときの力強いトラクションが、実に頼もしい。前輪で路面を掴み、後輪で蹴るような走りは、軽快な2WD車とは異質のフィーリングだ。

