技術開発や実証実験が進むトラックの自動運転ですが、当事者たるトラックドライバーはどう思っているのか? 前回の長距離ドライバーのひろしさんに引き続き、今回は海コンドライバーのヒロさんに話を聞きました。
文/海コンドライバーヒロさん、写真/「フルロード」編集部・ヒロさん
*2026年3月発行トラックマガジン「フルロード」第60号より
流れは理解できるけれど「何かイヤだなぁ」の気持ちも……
自分は横浜港を拠点に国際海上コンテナをトレーラで運ぶ運転手、いわゆる「海コン運転手」ってヤツをやっておりまして、年齢は54歳、この世界に足を踏み入れて23年が経ちました。
今回は「あなたは自動運転トラックをどう思いますか?」ってことなんですけど、10年くらい前の自分であれば「自動運転だ? 冗談じゃない、そーやって人件費削ろうってか!」なんて思ったんでしょうけど、今現在の心境は「う~ん、仕方のないことなのかなぁ……」って感じでしょうか。
ニュースなんかでも取り上げられているように、運送業界では運転手不足といわれていても、既存の運転手は辞めていっちゃうし、新たに「運転手をやろう!」って人もなかなか現れないし……。で、全体的に運転手が足りなくなっています。
「じゃ、自動運転トラックでやってみよっか!」ってなる流れも理解できなくはないんですけど、個人的には「何かイヤだなぁ」って気持ちもあります。
比較的幸せな自分の状況が変わっちゃうのはイヤ!
なぜかって? それはまだ、自分が現役運転手だからです。運転手不足になった要因はイロイロあると思うんですが、一番は「カネ」ですよ、「カネ」。拘束時間・労働内容の割に給料は安いし、国が決めた「拘束時間の上限規定」のせいで働ける時間が短くなり、さらに給料が下がっちゃったら、そりゃー運転手が居なくなるのは当然です。
そんな中、自分は海コン運転手として働き続けているワケなんですけど、何で続けているかといいますと、ブッチャケ「カネがそんなに悪くないから」です(笑)。
別に会社のことを持ち上げるワケではないんですけど、現在勤めている会社に入って、今年の5月で丸14年になります。それ以前に3社ほど同じく横浜港を拠点とする海コンの会社に所属していたんですけど、給料がねぇ、安かったんですよ(笑)。
でも、今の会社に入ってからは、世界情勢やアレやコレやで浮き沈みはあったものの、以前に比べたら「こんなくれんの?」ってくらい、悪くないんですよ。なので「自動運転」が当たり前みたいになってきて、今の比較的幸せな自分の状況が変わっちゃうのは、正直言ってイヤなんですよね。
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