従来型ギガの違いとは?
UDクオンの兄弟車となった新型ギガトラクタを、従来型ギガと比べてみよう。まずキャブ外装だが、新型はフロントパネルとバンパーの外板を除いて板金部品はクオンと共通。ヘッドランプは従来型と共用となる。
ただし従来型ギガは中型車「フォワード」のワイドキャブ(幅2.3m)とキャブ骨格の共用化を図っている関係でキャブの搭載位置が高い。フロアの低さにこだわったクオンベースの新型の外観は、意匠面で似ていても佇まいや雰囲気は明確に異なっている。
室内も新型はブラウン調のトリムカラーとステアリングのセンターパッド以外はクオンとほぼ共通。キャブ幅2.5mのフルサイズなので、2.3mの従来型と比べると助手席ドアがやや遠くに感じる。もちろんベッドスペースは新型のほうが余裕がある。
ただし、ハイルーフは2m超の室内高と潤沢な収納スペースを擁する従来型に比べ、新型はそこまでの高さはなく、収納も限られる。このためか新型ギガトラクタのカタログでは「ミッドルーフ」と呼んでいる。
いっぽう、エンジンは新型が一枚上手だ。従来型の6WG1型エンジンは15.6Lという大排気量ながら、最高出力、最大トルクともに発生回転数が高い目で、高い回転域まで引っ張りながら加速していくイメージ。
これに対して新型は、低回転高トルク型で回転を上げずにどんどんシフトアップして行ける。また、従来型はギアボックスに12段と16段のAMTのほか16段MTを設定する。
新型は12段AMTのみだが、ギアレンジ(最低段から最高段までのギア比の幅)の広さとトルクの強さで駆動力確保を図っている。ESCOT-Ⅶの素早く的確な変速制御も従来型との乗り味の違いを演出する部分だろう。
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