手積み・手卸しなどトラックの荷役作業は負担が大きく、トラックドライバーの長時間労働の原因にもなっています。荷卸し作業を自動化するデバンニングロボットがMujinから登場しました。
1時間に1000ケースという世界最速の荷下ろしを実現するMujinの「トラックボット」は、米国で先行発売を開始したほか、日本国内でも年内の公開を予定しています。
文/トラックマガジン「フルロード」編集部
写真/株式会社Mujin
世界最速でトラックから荷下ろしするデバンニングロボットを発売
知能ロボットソリューションを提供する株式会社Mujinは、トラックやコンテナからの荷下ろし作業(デバン/デバンニング)を自動化する、世界最速の知能デバンニングロボット「トラックボット(TruckBot)」を米国で先行発売した。日本国内においても年内の公開を予定している。
これに併せてトラックボットの映像をユーチューブで公開した。
新デバンニングロボット 「トラックボット(TruckBot)」
手作業によるデバンニングは重量物を扱う重労働であり、夏場にはトラックの荷室内やコンテナの内部が高温になることなどから、過酷な作業として自動化の需要が高い工程だった。
特に日本ではトラックドライバーの時間外労働に上限が設けられることに起因する「物流の2024年問題」もあって運送業界の働き方改革が不可欠となっており、荷下ろしなどの付帯業務の効率化が求められているところだ。
デバンニング作業を自動化する「トラックボット」は、トラックやトレーラ上のコンテナから1時間あたり最大1000ケースの混載荷下ろしを実現する、世界最速のデバンニングロボットとなる。
Mujinが独自に開発した、可動コンベヤ・ハンド・3Dビジョンを、ロボットの脳にあたる「Mujinコントローラ」で制御することで、最も効率的な経路と動作を自律的に計算し、高い生産性を維持しながらコンテナからの荷下ろしを自動化する。
コンテナ内は最大15メートル奥まで到達が可能で、重さは最大22kgのケースを扱うことができる。3月に米国の展示会で公開され、すでに米国大手小売り・物流企業に納入が予定されており、日本でも国内仕様にカスタマイズした後、展開する予定となっている。