横浜ゴムはトラック・バス用タイヤに独自マーク「E+」の付与を開始した。このマークの意味するものとは?
文/トラックマガジン「フルロード」編集部、写真/横浜ゴム
電動車対応タイヤを表す「E+」
横浜ゴムは、トラック・バス用タイヤにおいて独自のマーク「E+(イー・プラス)」の付与を開始し、その第1弾として、国内と欧州でそれぞれ販売している路線バス専用タイヤの2商品に付与を行なう。
「E+」は電動車対応タイヤを表したマークで、バッテリー搭載による高荷重やモーターによる高トルク出力への対応、エンジン音のない静かな電動車にふさわしい静粛性への対応、車両の電費・エネルギー消費効率向上、航続距離拡大への対応など電動車に特徴的なニーズに応える技術を搭載した商品に付与するもの。
対象タイヤのサイドへ打刻するほか、カタログやウェブサイトなどに表示してユーザーのタイヤ選びをサポートするマークだ。
横浜ゴムでは2023年から乗用車用タイヤで導入を開始し、同年秋に欧州などで発売したEV専用ウルトラハイパフォーマンスサマータイヤ「ADVAN Sport EV」、2024年2月から発売したプレミアムコンフォートタイヤ「ADVAN dB V553」に「E+」マークを付与している。
今回の「E+」マークを付与したトラック・バス用タイヤは、国内で販売している「507U」と欧州で販売している「120U」で、「507U」は国内のEVバスでの使用を想定して、バリアフリー縁石に対応する耐久性や耐摩耗性能を向上させたほか、リトレッド(更生)性を高めたタイヤとなる。
いっぽう「120U」は電動車の普及を強化しているスペインの大手旅客輸送会社の厳しい要求事項をクリアしたタイヤで、欧州のEVバス特有のニーズを満たす性能を実現。同社とは2023年9月にEVバス向けの納入が決定している。
横浜ゴムは電動車に対応するタイヤ需要の増加に応えるため、電動車向け商品の研究開発や新車装着を強化しており、今後も電動車に対応した商品への「E+」マークの付与を推進し、電動車対応タイヤに対するユーザー認知度をグローバルに高めていきたい考えだ。
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