【1998年】インプレッサ 22B STiバージョン。2.2L 水平対向4気筒ターボを搭載、本格的なメカニズムと贅沢なチューニングパーツが奢られ、WRカーのロードバージョンとも言える仕上がりを見せる
【2000年】インプレッサ S201。オンロードスポーツを追求したSTiチューニングカーで、エンジンは300psまで出力を向上。車高調整式強化サスペンション、リヤ・フルピローラテラルリンク、リヤ・フルピロートレーリングリンクなどの本格的なチューンと、スパルタンなエクステリアが印象的
【2002年】インプレッサS202。EJ20エンジンの出力は320psまで高められ、吸気系の見直しと超低背圧を実現する一室単管式のチタン製スポーツマフラーを装着。5.4kgの軽量化も実現した
【2004年】インプレッサS203。欧州上級スポーツモデルと競合できる車格と性能を目指して開発された。テストには、当時のSUBARUワールドラリーチームのエースドライバー、ペター・ソルベルグも加わり、彼の意見が反映された
【2005年】S204。S203のコンセプトを継承しつつ、走りと内外装デザインをさらに進化させたモデル。エンジン出力は320psのままだが、ピストン、コンロッドの重量を一つ一つ手作業で計測して選別。クランクシャフトも手作業で研磨することでアンバランス重量を修正した。タービンを大型化し、専用チタンスポーツマフラーを装着。まるで車重が軽くなったかのようなパワーと抜けの良いレスポンスを手に入れている
【2006年】インプレッサWRX STi spec C Type RA-R。ベースとしたGDB型WRX STI spec-Cのボールベアリング付大型ターボのタービンブレードの枚数と形状を最適化、エアダクトホースの耐熱性を高めてストレート化し、専用開発のスポーツECUを組み合わせて、トップパワーだけでなく、中速域から高速域にかけてのレスポンスを格段に向上させた
【2008年】インプレッサ WRX STI「STI 20th ANNIVERSARY」。STI創立20周年を記念し、「曲がる愉しさ」をテーマに開発された。最高出力は308ps
【2010年】WRX STI tS。スバル量産車初採用のカーボンルーフを装備。WRX STI 4ドアモデルをベースに、内外装およびシャシーにSTI独自の仕様装備を施し、走る愉しさと持つ悦びをさらに享受できるSTIコンプリートカー。最高出力は308ps
【2010年】R205。車名にRoadの「R」を冠したSTIのコンプリートカー。インプレッサWRX STIをベースに、ニュルブルクリンク24時間耐久レースで培ったテクノロジーをフィードバックしたモデル。最高出力は320ps
【2011年】S206。STi最高峰モデルの「S」が与えられているこのモデルは、2011年のニュルブルクリンク(NBR)24時間レースで、SP3Tクラス優勝を果たしたWRX STIレースマシンの「走りの思想」を織り込んだ究極のロードカーとして位置づけられている。最高出力は320ps
【2013年】WRX STI tS TYPE RA。GVB型WRX STI 4ドアセダンシリーズ中、最もアグレッシブな仕様のspec Cをベースに、「切れ」をコンセプトとしてまとめたSTIコンプリートモデル。タンジェリンオレンジ・パールの専用ボディ色を設定したほか、ブラック塗装の18インチアルミホイールおよびドアミラーが特徴的。最高出力は308ps
【2015年】S207。排気システムの通気抵抗の大幅低減、ECUの緻密な制御などにより、Sシリーズ史上最高スペックの最高出力328PS/7200rpm、最大トルク44kgf・m/3200-4800rpmを実現している
【2016年】WRX S4 tS。スポーツリニアトロニックAWDのWRX S4をベースにSTiらしい走りの愉しさを磨き上げたモデル。STi製BBS19インチ鍛造アルミホイール、ビルシュタイン製可変減衰力サスペンション、ブレンボ製4ポット対向ブレーキキャリパーなどを装備。最高出力は300psである
【2017年】S208。「Sシリーズ史上最高の性能と質感を実現した究極のドライビングカー」を目指して開発される。エンジンは専用チューニングすることで、最高出力329PSを発揮。足回りは、11:1のクイックなステアリングギア比、フレキシブルタワーバーはじめSTI独自のパーツ類などでシャープなコーナリングを実現
【2018年】TYPE RA-R。クルマの本質である「走る・曲がる・止まる」という性能を極限まで突き詰めた、STI創立30周年記念コンプリートカー。車体は、「S208」や「S207」と比較して約30kg軽く、ベースであるWRX STIとの比較でも、約10kgの軽量化を実現している
【2019年】S209。WRX STIをベースにエンジンや足回りを専用開発し、大幅な性能向上を達成した米国向け専用モデル。米国仕様に搭載される2.5LのEJ25をベースに、専用開発の大径ターボチャージャー、専用設計の低背圧マフラーを採用。これらを専用ECUで制御することで、最高出力は歴代STIモデル最高となる341hpを達成している
【2020年】WRX S4 STI Sport♯。「STI Sportの完成形」を目指したコンプリートカー。その進化を表すために、音楽において半音を上げることを意味する記号「♯」(シャープ)とネーミングしている。ドライバーの操舵に対するクルマの反応の遅れを徹底的にチューニングすることで、運転の愉しさ、気持ちよさを感じられるようなハンドリング性能を実現している。最高出力は300ps
EJ22改。2.2L 4気筒水平対向ターボで最高出力は280ps/6,000rpm、最大トルクは37.0kgm/3,200rpmを発生。低回転のトルクは太く、レブリミットまでストレスなく吹け上がる
22Bは、WRカーのように濃厚なチューンを施しながら、日常での扱いやすさからハードなスポーツ走行にも応える総合的な運動性能、市販車としての安全性、維持のしやすさ、そしてラリー覇者というステータス性を見事に表現したディテールで、マニアの心を完璧に満足させるモデルとなっていた
左が22B。右の本物のWRカーのスタイリングを忠実に再現している
2ドアクーペのインプレッサ「リトナ」。日本では販売不振のため、WRX Type R STiと入れ替わる形で廃止されたが、リトナがなければ22Bも誕生しなかったかもしれない