いよいよ価格も明らかになった新型ルークス。その魅力は山ほどあるが、ここでは足回りに注目したい。日産のノウハウをギュウギュウ詰め込んだ入魂のフットワークなのよ!!
文:ベストカーWeb編集部/写真:ベストカーWeb編集部、日産自動車
【画像ギャラリー】かつてのキューブっぽさもある新型ルークスを見て!(8枚)画像ギャラリー踏ん張るのに乗り心地のいいサスペンション!
「かどまる」のデザインやモダンなインテリアなど、新型ルークスの魅力はいろいろあるけれど、クルマの本質的な部分である足回りもその一つ。開発陣に聞いてみると実にオカネのかかった部位だった。
なにもスポーツカーのような足を作ったわけじゃない。目指したのは「運転のしやすさ」と「車体の揺れにくさ(=酔いにくさ)」だ。
テストコースで試乗した感覚でいうと、まず軽自動車としては異例なほど乗り心地がいい。路面の継ぎ目などのいなし方が見事で、フラットライド感が高いのだ。
これはダンパー自体にオカネをかけている証拠。安価なダンパーは部品間のフリクション(摩擦)で「動き出し」領域の応答性が悪いものだが、その領域でもきちんと減衰力を生み出していると感じた。
乗り心地の良さには他にも理由があった。リアのトーションビーム式サスペンションは、トレーリングアーム部分のゴムブッシュを前後方向だけ20%柔らかくしたという。そのおかげで横方向には踏ん張るけれど、路面からの突き上げはやさしく受け止める足回りが実現しているのだ。
コーナーではノーズが自然に向きを変える
新型ルークスではもう一点、コーナーを曲がるときにクルマがスッとインを向き、ステアリングを切り増していってもクルマが安定している点がすごいと思った。
これも開発陣に聞いてみたら、フロントサスペンションのスタビライザー剛性を20%高めたという。これによってクルマのロール(遠心力で車体がコーナー外側に傾く動き)が抑えられるわけで、前述したリアサスのゴムブッシュ対策と相まって、「揺れにくい車体」を作っているというわけだ。
クルマを曲げやすいという点では、電動パワーステアリングのチューニングも効いている。アシスト用モーターを改良し、ステアリング操舵力をより軽くしたのだ。
これなら交差点を曲がる際や駐車時の据え切りもラクチンに違いない。軽くしたといっても操舵感が希薄になった感じはなく、路面情報はしっかり伝えてくるからお見事といえる。
足回りだけじゃない「酔いにくさ」への工夫
新型ルークスの足回りのすごさは理解いただけたと思うが、注目してほしいのは、この足回りで「酔いにくさ」の土台を作ったうえで、さらにいくつも工夫を施していることだ。
日産ではクルマ酔いに関する研究が進んでいて、その原因を4つに大別している。具合的には「不快なクルマの揺れや頭の揺れ」「不快なにおい」「体への締め付け・圧迫」「制限された視界」だという。
新型ルークスはシートの素材や体圧分散を考慮したシートを作ったうえで、プラズマクラスター(オプション)やリアシーリングファン(後席用天井送風)などによって臭いの発生も抑えている、さらにガラスエリアの拡大や着座位置の工夫などによって広い視界も確保し、「クルマ酔い」の要因を徹底的に排除しているといえる。
新型ルークスの魅力は展示車に座っただけでは分からない。ぜひともディーラーで試乗をオススメする!











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