日本を代表するスーパースポーツの代表作である初代NSX。当時のリスペクトは忘れずに、けれど現代に合う仕様へ。イタリアに拠点を置くレーシングコンストラクターのJASモータースポーツとピニンファリーナの超強力的なプロジェクト。2026年の完成に向けて、静かにキックオフ。
文:ベストカー編集部 鈴村朋己/写真:JAS Motorsport
【画像ギャラリー】初代をオマージュしながら今時の雰囲気も!! レストモッドされた初代NSXとベースを見比べてみて!!(7枚)画像ギャラリーベールを脱いだ令和のNSX
ひとつの鼓動が、時を超えてふたたび鳴り響く。ホンダの公式パートナーを務めるレーシングコンストラクターのJASモータースポーツのアトリエで、NA1型ホンダNSXの精神が、現代の世界に再び甦ろうとしている。
ピニンファリーナと手を携えたこの計画は、単なるレストモッドではない。グランドツーリングというNSXのDNAを、2020年代の路上に再定義する物語のはじまりだ。
ベースに選ばれたのは、もちろん市販のNSX。走るために生まれた開発プロトタイプは、いま外装を纏う最終段へと静かに歩を進めている。完成は2026年上半期の予定。そこから、超少量生産というかたちで世界へ解き放たれる。
コクピットは、初代NSXのレイアウトを正面から見つめ直す。ピニンファリーナの手で、美と機能が一本の線で結ばれる。35年前に掲げられたその哲学は、スイッチひとつ、視線の流れひとつにまで息づく。憧憬ではなく再体現。ノスタルジーではなく前進だ。
心臓部に押し込まれているのは自然吸気のV6。オリジナルに敬意を払いながら、最大限の出力、トルク、レスポンスを獲りにいく。組み合わされるのは6速MT。
名前は「再生」を意味する日本語
そして、JASが自社初の高性能ロードカーに授けた名は「Tensei(=転生)」だった。日本語で生まれ変わりや再生を意味するその言葉は、初代NSXの特性を忠実に守りつつ、ウルトラモダンなスーパーカーとして再解釈するという誓いそのものである。
Tenseiのために、ピニンファリーナはカーボンファイバーの外装とインテリアをデザインする。さらに、JASは30年にわたり国際舞台で培ってきた先端テクノロジーを惜しみなく注ぎ込む。
目の前に広がるのは過去と未来の握手。初代NSXが教えてくれた普遍を宿しつつ、今日の技術でしか描けない速度域へ踏み込んでいく。
このプロジェクトが目指すのは、ドライバーの心を震わせる体験だ。キーを捻る瞬間の脈、クラッチが繋がる刹那の昂ぶり、直線の終わりで吸い込まれるように決まるブレーキング。すべてが人が操る歓びへと収斂するように。
カバーの向こう側で、Tenseiは静かに成熟のときを待っている。名を得たストーリーは、ここからさらに深く、鮮やかに紡がれていくのだから。









コメント
コメントの使い方最近流行りの超高額レストモッド。富裕層がうらやましい。
関わりあるガンさんが絶賛しまくったNSX-Rと違い、GTとして作られた通常NA1は穏やかで、価格も昔は中古で下がりギリ我々庶民が手の出る車でした。
その割に乗れば誰でも注目の的になれた。サーキットでは本領発揮できない場合が殆どでしたが、このレストモッドなら誰でも速く走れるのかも