ワールドプレミアからほぼ7カ月を経て、新型RAV4がようやく発売された。「Life is an Adventure」をテーマに、「多様化」「電動化」「知能化」をキーワードとして開発されたこの新世代SUVは、伝統の悪路走破性はそのままに、ソフトウェア基盤「Arene(アリーン)」を初採用するなど中身が劇的に進化しているのが特徴。いっぽう価格は450万円スタートとなり、上級移行を打ち出してきた。
文:ベストカーWeb編集部/写真:トヨタ自動車
【画像ギャラリー】お写真タップリ! 新型RAV4をじっくり見てよ(70枚)画像ギャラリー迫力のデザインと「多様化」する3つの個性、そして電動化の走り
1994年の初代誕生から約30年、SUVのパイオニアとして世界中で愛されてきたRAV4が、ついに6代目へと進化した。今回の新型は「どこへでも行けそう、なんでもできそう」という価値観を体現すべく、エクステリアデザインからして気合が入っている。
開発キーワードに「Big Foot(大径タイヤ)」「Lift-up(高い走破性)」「Utility(使いやすい荷室)」を掲げたというそのスタイリングは、まさにRAV4らしい踏ん張りの効いたスタンスだ。
ラインアップされるスタイルは大きく分けて3つ。まず「Z」グレードは、塊感のある「SUVハンマーヘッド」デザインをフロントに採用。ボディ同色バンパーやメッシュグリルに加え、グリル内側の加飾で先進的かつ立体的な存在感を際立たせ、洗練されたダイナミズムを表現している。
一方、RAV4といえば外せないのがオフロードテイスト全開の「アドベンチャー」グレード。こちらはノーズピークを高く設定した専用デザインや大型アーチモールで、タフでラギッドな印象を強調。インテリアにも「ミネラル」という低彩度グリーンにオレンジのアクセントを効かせるなど、遊び心が満載である。
3つめが走りにこだわった「GR SPORT」だが、2025年度内の発売が予定されているというから、こちらは続報を待ちたい。
ハイブリッドユニットのシステム出力は240ps
Zとアドベンチャーのパワートレーンは、高効率な2.5L直列4気筒エンジンを核としたシリーズパラレルハイブリッドシステム。システム最高出力は177kW(240ps)に達し、電動車ならではのシームレスかつ力強い加速を実現している。
駆動方式はもちろんE-Four(電気式4WD)。前後輪のトルク配分を100:0から20:80まで緻密に制御することで、発進時の加速やコーナリングの安定性を高次元で両立した。
さらに「TRAILモード」や「SNOWモード」も完備しており、悪路や雪道で空転したタイヤにブレーキをかけて反対側にトルクを配分する制御により、優れた脱出性と安定性を実現している。ちなみに、新開発のプラグインハイブリッドシステムを搭載したPHEVモデルも2025年度内に登場予定とのことだ。
トヨタ初「アリーン」活用で知能化が加速! 先進装備も満載だ
今回のフルモデルチェンジで最大のアピールポイントと言えるのが、キーワードの一つ「知能化」だ。新型RAV4はトヨタのソフトウェアづくりプラットフォーム「Arene(アリーン)」を初めて開発に活用したモデル。これにより、安全・安心パッケージ「Toyota Safety Sense」やコックピットのUI開発期間が短縮され、最新鋭の機能が惜しみなく投入された。
具体的には、プリクラッシュセーフティの検知範囲が拡大し、交差点進入時の死角からの飛び出し車両も検知可能に。また、ドライバー異常時対応システムには「路肩寄せ機能」が追加され、万が一の際にはハザードランプなどで車外に報知しながら、自車線内または路肩に減速停車して事故回避を支援してくれる。
インテリアに目を向けると、ここにも「トヨタ初」のオンパレードだ。まず、視認性を高めた「カラーヘッドアップディスプレイ」は、従来の立面表示から遠近感を活かした「スロープ(斜め)表示」に刷新。3つの表示モード(フル/スタンダード/ミニマム)から選択可能だ。さらにシフト操作系には「エレクトロシフトマチック(一方向操作方式)」を採用し、ワンアクションでの直感操作とすっきりとしたコンソール周りを実現している。
インパネ中央には、全車標準装備となる12.9インチの大画面ディスプレイオーディオが鎮座。各種機能をひとくくりにした「アイランドアーキテクチャー」と呼ばれる配置で、視線移動の少ないレイアウトが追求された。音声認識のレスポンスも従来比で約3倍高速化され、話しかけてから約1秒で応答するというから、ナビやエアコンの操作もストレスフリーで行えるだろう。









































































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