「新型スカイライン」に”e-POWER”はない!! 現段階でプロがそう断言するわけ

「新型スカイライン」に”e-POWER”はない!! 現段階でプロがそう断言するわけ

 突然の新型スカイラインの発表で日本中がざわついたが、SNSなどでは「どうせ電動モデルなんでしょ」という声が溢れていた。編集部は「スカイラインはe-POWERだけではない」と断言したい。なぜそう判断するのか?

文/写真:ベストカーWeb編集部

【画像ギャラリー】単なる懐古スカイラインじゃないぞ!! 原点回帰な14代目スカイラインが見えてきた(7枚)画像ギャラリー

歴代スカイラインのオマージュだけで大興奮だ

Sマークがボンネットに鎮座する。ボンネット中央のシャープな面構成はハコスカを彷彿とさせる
Sマークがボンネットに鎮座する。ボンネット中央のシャープな面構成はハコスカを彷彿とさせる

 14代目となる新型スカイラインがついに公になった。ティザー画像は4灯の丸いテールランプ、サーフィンラインの効いたリアフェンダー、そして「S」マークのついたフロントボンネットが公開された。

 筆記体エンブレムとサーフィンラインはハコスカ、そしてフロントライトなどはR34、さらに「S」マークのスカイラインエンブレムはR32を、リアテールランプはR33のGTSをモチーフにしているのはスカイライン好きならすぐにわかるだろう。

リアフェンダーに独立した丸テールもスカイラインのアイデンティティだ
リアフェンダーに独立した丸テールもスカイラインのアイデンティティだ

 これほどまでに歴代スカイラインのエッセンスを取り入れたスカイラインはなかなかない。しかしながらベストカーがこれまでお伝えしているとおり、新型スカイラインはあくまでも現行型スカイライン(V37)のキャリーオーバーモデルだ。

 もちろん落胆する必要はない。日産のみならず「今あるもの」を駆使して新しい車両を作り出すのは珍しいことではないし、なにもそれが手抜きのモデルというわけではない。現行型のフェアレディZがそれを証明しているだろう。

 となると、気になるのがエンジンはなにになるかということ。

なぜe-POWERがないと言えるのか?

現行スカイラインにおいて、カタログ値では歴代スカイライン最強となる400psを誇る「400R」が追加された
現行スカイラインにおいて、カタログ値では歴代スカイライン最強となる400psを誇る「400R」が追加された

 実は新型スカイラインが現行型のキャリーオーバーと言われるのには理由がある。すでに編集部に入っている情報は、エンジンはV6ツインターボのVR30DDTTを使用するというもの。これは単なる噂レベルではなく「そうせざるを得ない」日産の台所事情がある。

 日産が現在ラインナップ展開をしているFRの乗用モデル(ラダーフレームなどは除く)はスカイラインとフェアレディZのみ。そこで使用されているFR用プラットフォームは「FR-L」プラットフォームしか存在しない。

V6ツインターボを押し込んだV37のエンジンルーム(左)。この先行投資は実は14代目の新型へ繋がる布石だったのだろうか
V6ツインターボを押し込んだV37のエンジンルーム(左)。この先行投資は実は14代目の新型へ繋がる布石だったのだろうか

 これは2001年のV35スカイラインから連綿と受け継がれてきた秀逸なプラットフォームだ。FM(フロントミドシップ)プラットフォームと呼ばれるこの構想は、日産GT-R生みの親である水野和敏氏がV35スカイラインなどで手がけたもの。

 四半世紀にもわたって日産のFRを支えているのだから、どれだけこのプラットフォームが秀逸なのだろうか……。話が逸れたが、なぜこうもベストカーWebがスカイラインの電動化(というよりも内燃機関廃止論)を否定するかと言えば、今の日産にこのプラットフォームをe-POWER対応に改修するコストはかけられないと見るのが自然だからだ。

V35スカイラインと名付けられる前のXVLと呼ばれたモデル(グリルなどが異なる)。この時点でFMプラットフォームは仕上がっていた
V35スカイラインと名付けられる前のXVLと呼ばれたモデル(グリルなどが異なる)。この時点でFMプラットフォームは仕上がっていた

 もちろん技術的には対応できるだろうが、セレナなどとは違いFRのスポーティユニットではなかなかコストをペイできないモデル。もちろんY51フーガ/シーマ、V37スカイラインのストロングハイブリッドというウルトラCもあるが、技術的に古くそのまま採用とはなり得ない。

 そうなれば内燃機関で勝負するしかないというのが実情でもあり、FRを続けてきた日産にしかできない武器でもあるのだ。

次ページは : 400Rをベースに新型スカイラインは躍動する

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