圧倒的静粛性も備えてエルグランドが直面する課題とは
また静粛性もとんでもないレベル。60扁平のタイヤも効いているが、新東名の120km/h区間でも車内の会話はオフィスにいる時よりも小声でできる。2列目との意思疎通も問題ない。道案内のガイダンスがヘッドレストから聞こえるのはちょっとゾワっとしてしまったが、これはオフにすればいいこと。
しかしエルグランドにはまだ課題がある。それは「わかりやすさ」だ。日産のクルマは乗れば絶対に気に入る消費者は多いはず。ただディーラーに行くまでが非常に長い道のりになってしまう。それは「わかりにくい」のだ。今回のようは圧倒的な操縦安定性、いわゆる乗り味についてもミニバンユーザーからすればかなり興味は薄い。
なぜ4WDしか設定がないのか、なぜこの価格なのか、e-POWERとトヨタハイブリッドとの違いなどもっと説得力を販売現場が持たなければならない。今はいわゆる「ご祝儀相場」であり、一巡すれば販売は落ち着いてしまう。現状の勢いをどこまで維持できるかはメーカーも販売現場も考えていかなければならない。
そしてアルファード/ヴェルファイアと直接競争をしても意味がないという意見が日産にもあるようだが、それは断じて違う。高級ミニバンのパイオニアとして勝って当然だし、15年以上ぶりの新型なのだから現行のライバルを圧倒するのは当然だ。
新型エルグランドは先代のようなロングライフなモデルにはならないと思うが、ライバルはどんどん進化する。レクサスLMにしかない電子制御サスも、今回のエルグランドを徹底研究してアルファード/ヴェルファイアにも採用してくるだろう。
そうなった時にエルグランドのアドバンテージはどこなのか? 2027年にエルグランドに搭載されるAI制御の次世代Pro PILOTはまさにその期待を背負うことになるだろう。今後のエルグランドの進化に大いに期待したい。
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