スズキ隼用のエンジンを積んだロードゴーイングマシン ラディカルSR3 XXが世界初公開!

 英国のスポーツカーメーカー、ラディカルスポーツカーズが、公道を走れるロードゴーイングカー、ラディカルSR3 XXを世界初公開!

 注目はミドに積まれたエンジンはスズキ製エンジンなのだが、四輪用ではなく、なんとスーパーバイク、スズキ隼用の1.3Lと1.5Lエンジンが搭載されているのだ。

 はたして、SR3 XXはどんなモデルなのか、解説していこう。

文/ベストカーWeb編集部
写真/ラディカルスポーツカーズ スズキ

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ニュルブルクリンク最速タイムを達成したことのあるスポーツカーメーカー

一見レーシングカーそのものだが2シーターで公道走行も可能。こんなクルマが後ろに来たらすぐ道を開けてしまう

 ラディカルという聞き慣れない自動車メーカーがあるのをご存じだろうか? よほどのクルママニアでないかぎり、聞いたことはないはずだ。

 ラディカル社は1995年、フィル・アボット氏とミック・ハイド氏の2名が設立したイギリスのスポーツカー製造会社。

 正式名称は、「ラディカルスポーツカーズ」で、スーパーバイクエンジン(1000㏄以上)を積んだミドシップのレーシングカーを製造販売するために作られた。

いかにも空力がよさそうなル・マンカーそのものだ

 世界各国のレースやル・マン24時間レースなので着実に実績を挙げていくなかで、公道を走るレーシングカー、いわゆる市販ロードゴーイングカーの開発にも力を入れている。

 2004年にはスズキGSXR1300(通称:ハヤブサ)のシリンダーヘッドに、独自開発のクランクケースを組み合わせた2.8L、V8(360ps)搭載のラディカルSR8を発表。

 カーボンとスチールを使用したスペースフレームシャシーに、カーボン製ボディを載せる手法は、レーシングカーそのものだが、安全基準や排出ガス基準に適合、ナンバープレートを取得でき、公道走行が許される。

 このSR8が2005年、世界中のスポーツカーメーカーが最速を目指すニュルブルクリンクサーキットでタイムアタックを行い、6分55秒の市販車最速タイムをマーク、2009年にはSR3LMで6分40秒33を記録し、市販車最速タイムを更新した(現在7位、1位はポルシェ911GT2RS MR:6分40秒33、2018年10月)

 そのラディカルが2020年6月12日、最新モデルとなるSR3 XXを世界初公開した。

 このSR3 XXは、ナンバーを付けて公道走行も可能なロードゴーイングカーで、軽量な鋼管スペースフレームに3D形状のフロントスプリッターやスリットの入ったリアウイング翼端板、大型のリアディフューザーなど、レーシングカーそのもののスタイルだ。

 ボディサイズは全長4077×全幅1799×全高1093mm、車重は620kg(1.5L、直4モデル)。

車重はわずか620kgしかない
もちろんレースにもそのまま出られる。ライトウエイトスペースフレームにFIAのセーフティセルストラクチャーを組みあわせている

スズキ製198psの1.3L、直4と230psの1.5L、直4を搭載

 注目のエンジンは、スズキハヤブサ用の直4ユニットをRPE(Radical Performance Engineering)がチューニングしたもので、排気量は1340cc(198ps)と1500cc(230ps)の2種類が用意されている。トランスミッションはパドルシフト付きのシーケンシャル6速MT、LSDが組み合わされている。

 0~96km/h加速および最高速度は1340㏄モデルが3.3秒、227km/h、1500㏄モデルが3.1秒、236.5km/hとなっている。ちなみに我らがGT-Rの0~100km/h加速は2.7秒だから、1.5Lモデルとはいえ、いかにこのSR3 XXが速いかがわかる。

 サスペンションはフルアジャスタブルのNik-Linkサスペンション。このNik-Linkサスペンションはダンパーの上部がロッカーに接続されており、そのロッカーは屈曲したバーを介して逆側のロッカーと接続されている。左右どちらかのサスペンションの動きが逆側にも伝わる利点があり、逆側のサスペンションの動きを利用してロールを抑制する利点があるという。

スズキ隼(1340㏄、直4)

 ここで、なぜラディカルが、SR3 XXにスーパーバイク用のスズキ製エンジンを搭載したのか、疑問に思った人がいるかもしれない。

 これまで、ラディカル社が生産したレーシングカーには、150ps以上の高出力と300km/hオーバーを誇ったカワサキのニンジャ、スズキの隼、ホンダのブラックバードなど、日本メーカーの1100〜1300cc級輸出モデル、スーパーバイク用のエンジンが搭載されている。

 これらの日本製スーパーバイク用の直4エンジンは、ハイパワーでコンパクト、しかも出来のいいクロスレシオ6速ギアボックスまで備えており、このパワートレインを搭載すれば、非常に軽量で戦闘力の高いマシンに仕上がるはず、そして生産量が多く、安価なので部品の供給にも困らないということで、スーパーバイク用のエンジンを採用したといわけだ。

 さて、このラディカルSR XXは、まだ価格や詳細については公開されていないが、2020年6月中に予約受付けを開始するという。早くナンバー付きのル・マンカーが公道を走る姿を見てみたい。

ステアリングにデジタルディスプレイが搭載され、センターコンソールにはECUやデータ用のボタンが上部に、エンジンスターターボタンとヘッドライトのボタンは下部に配置されている

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