光岡自動車は、2017年9月1日、特別仕様車「Himiko 乱<RAN>」を発表した。限定数は4台で(4台!?)、価格は638万円。
発表会に行き資料を読んでいると、なかなかすごい車なので、ここはひとつじっくり紹介してみたい。
文:大音安弘 写真:大音安弘、光岡自動車
■卑弥呼、織田信長、花吹雪とパワーワード連発
まず光岡・Himiko(以下ヒミコ)について簡単に解説しよう。これは光岡自動車が2008年に発売を開始したオープンカーで、そのネーミングは、邪馬台国を治めていた女王、卑弥呼(卑弥呼!)に由来する。
電動ハードトップを備えたNC型(3代目)ロードスターRHTをベースに、ホイールベースを大胆にも700mmのストレッチさせることで生み出したロングホイールベースとショートデッキのシャシーにクラシカルな専用エクステリアを与えている。
パワートレインは、後期型RHTを使用するため、2Lの直列4気筒DOHCエンジンに6速ATの組みわせとなる。
光岡自動車の販売モデルは全般的に豪華でクラシカルなイメージを押し出しているが、ヒミコはその中でも「女性向け」を意識しており、キャッチコピーは「宝石すら嫉妬する」。いやーこういうセンス、嫌いじゃないです。
なお光岡「オロチ」は2014年4月に生産終了しており、それ以来このヒミコが光岡自動車のフラッグシップカーとなっている。
新たな限定車「乱<RAN>」は、日本古来の「武の美」をテーマにデザインされたもの。ボディカラーは、日本の伝統色である漆黒(ブラック)と藍鼠(グレー)のふたつの専用色を用意。どちらもルーフパネルとボディサイドには、同じく日本の伝統色である朱殷(レッド)を組み合わせる。
さらに塗装面に「花吹雪」と名付けた1%未満の金色のフレークを塗布する技巧を用いることで、まるで空に煌めく星々のごとく、重厚で奥深い複雑な立体感を表現したという。専用エンブレムが装着されるほか、足元には、甲冑の一部を連想させるマットグレーの専用18インチホイールを装着するなど差別化が図られている。
これらの専用装備により(ノーマル仕様の502万2000円/本革パッケージは523万8000円に対して)この限定車は638万円。
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