ターボ&MTで走りを訴求する「RS」も新設
グレードは4種類に分けられ、内装の装飾や装備が比較的シンプルな「オリジナル」、上質な「プレミアム」と「プレミアムツアラー」、スポーティな「RS」だ。
フロントマスクの基本デザインは全車共通だが、グリルはグレードに応じて異なる。オリジナルは樹脂でカバーされ、プレミアムは水平基調になる。RSはハニカム(蜂の巣状)で、スポーティな雰囲気を感じさせる。
丸型ヘッドランプの周囲には光のリングが備わり、昼間に点灯して他車からの視認性を向上させるLEDデイタイムランニングランプの機能を持たせた。
個性派のN-ONEに、実用装備を割安に装着するN-WGNのようなグレードを用意しても選ばれにくい。そこで機能や装備にも独自の特徴を持たせた。
まずエンジンは、オリジナルとプレミアムはノーマルタイプ、プレミアムツアラーとRSはターボを搭載する。この分類は従来型と同じだ。
そしてRSには、CVT(無段変速AT)に加えて、新たに6速MTも用意した。N-ONEでは、以前から6速MTの採用を望む声が高かったためだろう。
従来のN-ONEを発売した後、S660やN-VANが6速MTを搭載して、設定する準備も整っていた。前輪駆動の軽自動車で、ターボと6速MTを併用するのは、新型N-ONEが最初になる。
安全装備はすべてのグレードにわたってホンダセンシングが装着され、衝突被害軽減ブレーキは、昼夜の歩行者と昼間の自転車も検知する。
運転支援機能では、全車速追従型クルーズコントロールを採用する。パーキングブレーキがN-WGNと同じく電動式だから、追従停車後の停車時間が長引いた時は、パーキングブレーキに切り替えられる。追従停車後に勝手に再発進することはない。
そしてRSは外観がさらにスポーティになり、前述の6速MTも設定した。従来型のN-ONE・RSは、ローダウンサスペンションなど足まわりに独自のセッティングを施していたから、新型もスプリングの硬さやショックアブソーバーの減衰力を独自の設定にする可能性が高い。
なおディーラーオプションシリーズのホンダアクセスも、外装パーツを豊富に用意しているから、好みに応じてドレスアップできる。
ホンダ車の特長色濃い新型N-ONE
N-ONEは実用性を備えた軽自動車でありながら、内外装には趣味性が感じられ、クルマ好きのユーザーにも適する。実用性と趣味性の両立は、N360から続くホンダ車の特徴でもあるだろう。新型はこの傾向をさらに強めた。
人気が高い軽自動車は実用重視のN-BOXだが、往年のホンダを知る中高年齢層のユーザーにとっては、N-ONEに懐かしさを感じる。
また、若い人達にとっては、個性的なデザインが魅力だろう。2020年にはハスラーのフルモデルチェンジ、タフトの投入もあったので、個性派の軽自動車が注目されている。
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