よりクーペらしい流麗なスタイルへ
好戦的なフロントマスクとは裏腹に、スタイリング自体は、フラッグシップクーペの8シリーズとの共通性を感じさせる、より流麗なものへと進化。
ルーフの傾斜はなだらかとなり、サイドウィンドウも薄さが強調されている。ただリヤサイドガラスの幅が確保されていることから、後席空間もしっかりと確保されていることが伺える。
新4シリーズが伸びやかなデザインと感じるのは、3シリーズとのボディサイズの違いも大きい。
420iクーペと320iセダンを比較すると、全長で40mm、全幅で25mmもクーペの方が大きい。さらにリヤトレッドをワイド化することで後輪駆動車らしい走りの力強さも印象付けている。
リヤテールランプは、8シリーズなどの新生代クーペと共通の薄型デザインのものを備え、ワイド&ローのスタイリングを強調する。
またトランクリッドがコンパクトとなったことで、独立したトランクを備えながらも、ファストバック風にも映る。この美しさを邪魔しないように、M440i xDriveのスポイラーは、リップタイプが標準だ。
デジタルながらエレガントなキャビン
コクピットは、BMW最新デジタル機能を備えたもので、デジタルメーターと10.25インチのタッチスクリーンを組み合わせた「BMWライブ・コクピット」を全車に標準化。先進の安全運転支援機能を含め、充実の装備を誇る。
BMWのスポーティな走りが存分に楽しめるように、新開発のスポーツシートも採用。420iクーペのみファブリック仕様となるが、その他はヴァーネスカレザー仕様となる。
新機能としてi Phoneを活用したデジタルキー機能も全車に標準化。これはi Phoneだけで、ドアの施錠・開錠に加え、エンジン始動まで行えるため、事実上、既存のキーの持ち運びが不要となるのがポイントだ。
パワートレインは2タイプ
パワートレインは、ガソリンエンジンの2種類を設定。420iシリーズは、2.0L直列4気筒DOHCターボを搭載し、最高出力184ps、最大トルク300Nmを発揮する。
エントリーながら、バランスの良いエンジンとの組み合わせで後輪駆動らしい走りを満喫できるのが魅力だ。
MパフォーマンスモデルとなるM440i xDriveは、3.0L6気筒DOHCターボエンジンを搭載し、最高出力387ps、500Nmと戦闘力を大幅に向上。そのパワーを活かすべく、4WDシステムが標準となる。
またMチューンというべき、MアダクティブサスペンションやMディファレンシャルなど走りを強化するアイテムも追加。エクステリアもMスポーツとも差別化し、特別感を纏う。
トランスミッションは、全車8速ATを標準化するが、420i MスポーツとM440i xDriveには、仕様が異なるスポーツATとしている。
4シリーズの今後は……
2020年11月以降の納車開始となる新型4シリーズだが、すでに海外では、「カブリオレ」や最上級のスポーツモデル「M4」も披露されている。2021年中の導入は確実と見られ、M4に関しては世界市場には、2021年3月からと公表している。
ただ異例なのは、M4の新型モデルの日本導入発表前に限定車「BMW M4 Competition x KITH」の日本導入が発表されたことだ。
これはアパレルブランド「KITH」とのコラボレーションモデルで全世界150台限定となるもの。KITH専用外装色やアルミホイール、専用カラーのシートなどを装備している。
日本での価格は1680万円を予定。日本でも2020年10月24日よりオンラインでの予約を受け付けている。
こちらは本国発表での納車開始は2021年の夏以降としており、日本にも2021年中の上陸となるはずだ。
新デザインマスクを採用した新4シリーズだが、このマスクが他モデルに展開されるかは、現時点では不明。
ただ定期的なキドニーグリルを中心としたデザイン改革を行っているBMWだけに、未来のBMWデザインを想像させる重要なファクターとはなりそうだ。
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