毎回多くのディーラーを回って新車の販売情報を集めて届けてくれる、流通ジャーナリストの遠藤徹氏。
今回は、今年のホンダ車のなかでも最も注目度が高い「N-VAN」の新情報をゲット。またトヨタの商品戦略、ダイハツ、スズキの情報もお届けします。
文:遠藤徹
ベストカー2018年3月10日号「遠藤徹の地獄耳スクープ」より
■N-BOXベースの商用車、最新情報ゲット
ホンダは今夏の8月にも新型軽商用車の「Nバン」を発売します。同モデルはN-BOXと同じプラットフォームを使い、商用に仕立てたボックス型バンで、標準ルーフとハイルーフの2タイプを用意します。
ウリは助手席側のセンターピラーレスのスライド開閉レイアウトです。こうすることでかさばる荷物の出し入れが便利になります。
ホンダとしては当面は商用車ナンバーのみの仕様で売り出しますが、マーケット評価の動向によっては乗用車ナンバーのワゴン仕様の投入も検討することにしているとのこと(その場合はN-BOXとの住み分けが難しくなりそうですが)。
従来のキャブオーバータイプのバモスとバモスホビオの後継モデルの位置づけとなります。運転席が低くなり、走行性はよくなりますが、客室&荷室スペースが狭くなる難点があります。
こうしたことがどのようなマーケット評価になるか注目されます。
ただ、ホンダとしてはこのNバンを投入しても、バモスホビオをモデル廃止にするかどうかを明らかにしていません。当面は並行してバモスホビオを生産継続する可能性もあります。
■トヨタは本格的なSUVのフルラインアップ体制へ
販売店筋によると、トヨタは2020年までに国内向けモデルにおいて、SUVにおける軽自動車からラグジュアリーモデルまでのフルラインアップ体制を確立させる見込みです。
現在、トヨタのSUVはC-HR、ハリアー、ランドクルーザー、ランドクルーザープラドの4モデル体制となっています。
これに新型軽自動車、スモールクラス、それとかつて販売していたRAV4を復活させることで、よりきめの細かいフルラインアップを整える見込みです。これによって国内SUVシェア30%以上の確保を目指す構えです。
このなかで軽自動車とスモールクラス(1.2L程度)は、ダイハツが開発し、そこからのOEM供給車両でカバーします。
RAV4は2019年秋にも最新型を復活させる方向で準備を進めていて、C-HRとハリアーの中間に位置するミディアムクラスのポジションでの設定を想定しています。
新開発の2Lハイブリッドの搭載や、2列5人乗りに加えて3列7人乗りなどを売りにします。その後PHVもラインアップに加える見とおしです。
SUVの全体的なパワートレーン戦略については、ガソリン、同ターボ、クリーンディーゼル、ハイブリッド、PHVなどを順次搭載、将来的には電気自動車も投入する方向で進めています。
コメント
コメントの使い方