■横方向が55mmも拡大したリアシート
続いて後席に座ってみよう。広さについてはもともと定評あるN-BOXだが、今回は後席から見える前席のシートバック上部を細くすることで、見た目の広さ感を高めている。
シートの色調だが、ベースモデルは中央部と端部の色を変えたバイカラー。膝裏や肩部分の色調をフロアと同じダーク調にして、車内を広く見せている点はシートバックと同じ配慮だ。
いっぽうカスタムのシートは「ファブリック」「スエード調×プライムスムースコンビシート」「カーボン調アクセント×プライムスムースシート」という3つが存在する。ファブリックはNA仕様、後者2つはターボ仕様のインテリアだ。
リアシート最大のトピックは左右の空間が広がったことだ。肩から肘にかけて内張部分を削り、先代に比べて左右幅を55mm拡大したという。ここにはティッシュボックスも縦に置けるのだが、なによりも後席乗員の肩部分の窮屈さを解消したことが大きいといえる。
リアシートのアレンジだが、先代同様センタータンクレイアウトの美点が最大限発揮されている。座面を跳ね上げれば、植木やベビーカーがそのまま置けるし、シート角度は2段階に変更できる。もちろんシートそのものをダイブダウンさせてフラットな荷室を作ることも可能だ。
■27インチママチャリも積める広大なラゲッジ
最後に後席部分を荷室として使う場合をチェックしよう。
まずは荷物を積み込むリアハッチ。何気ない配慮だが、ドアを開くグリップ位置を先代よりも70mm下げて、より小さな腕の動きでハッチが開けられるようになった。ハッチを開けるボタン自体も、先代はナンバー上向かって右にあったが、これがナンバー上中央に移り、より直感的な操作が可能になった。
ハッチを開けてみると、従来同様低いフロアが目に入る。重量物などを積み込む際にはありがたい仕様だ。
ここからシートを倒せば、広大な荷室になるわけだが、とりわけ注目したいのが、自転車の積載により配慮が払われた点。
従来モデルでも、中高生の通学用自転車を積むというニーズがあったわけだが、新型ではそのための工夫がさらに進化した。
まずはラゲッジ入口の樹脂部分。もともと高さが低いこともありがたいが、手前から奥へとスロープ状になっており、自転車を載せる際の最初のワンアクションがやりやすくなっている。
さらにラゲッジフロアの奥には、前輪を誘導するかのように絶妙な凹凸が設けられている。自転車を転がすだけで、自然と積載位置に自転車が誘導されるという仕組みだ。
そこからは前輪を切り、前席と後席の間に落とし込む点は従来通り。だがスタンドを立てる部分がしっかり平坦になっているから、先代以上に自転車を安定して止められるという。
ちなみに積載できる自転車だが、ハンドル高のある27インチのママチャリまでOK。そのための高さを確保するために、床面だけでなく天井の形状にまで気を配ったそうだ。
工夫と努力が山のように詰まったホンダの新型N-BOX。そのインテリアの出来栄えはぜひとも実車で確かめてほしい。
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