常識を覆すSUV(風)ボディで登場した新型センチュリー。とはいえフロントマスクはセダン型と似ているなと安心していたら、ハッと気づいた。「このライト、プリウスやクラウンと同じルール使ってるじゃん!」
文/ベストカーWeb編集部、写真/トヨタ、ベストカーWeb編集部、
■下から上へと切り返すパターンはセンチュリーもプリウスも共通!
黒塗りのセダンと相場が決まっていたショーファーカー(専任運転手が運転するクルマ)の世界。新型センチュリーはそこへ変革を起こそうというわけだが、50年以上続いてきたセンチュリーの哲学は重く、エクステリアデザインにも従来のセダン型センチュリーと共通するモチーフが使われている。
当然フロントマスクにもそれが当てはまる。アクリル製のフロントグリルや4分割されたヘッドランプ、色分けされたバンパーは確かに新鮮だが、全体として見るとまごうことなきセンチュリーだ。
いっぽうでトヨタは、近年フロントマスクを大胆に改編し、プリウスやクラウンクロスオーバーを新しい顔付きで投入してきた。ユーザーからの反応も上々なだけに、「センチュリーもあれくらいやればいいのに」などと考えてしまっても不思議ではない。
ところが! センチュリーの顔を穴が開くほど眺めていて筆者は気付いた。「ああ! こいつトヨタの新しい顔付きなんだ」と!
プリウスの顔を思い出してほしい。薄いフロントグリル開口部が左右に延び、そこからグイッと切れ上がって、さらに内側に食い込むようにライトが配置されている。
じゃ新型センチュリーはどうか。注目はヘッドライトだ。かつてのシボレーのような上下2分割と思わないでほしい。ヘッドランプの側面をみると下段のヘッドライトから上へ切れ上がる線があり、そこから折り返して上段のライトが繋がっている。この上下を繋げる造形は、まさにプリウスと同じモチーフじゃないか!
センチュリーは荘厳なフロントグリルをなくせなかったため、ヘッドライトだけで新世代トヨタの顔つきをしっかり実現していたというわけだ。
この切り返す2層式ヘッドライトは、遠からずデビューするクラウンスポーツやエステートでもばっちり採用されるはず。参りましたぜトヨタさん!
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