■衝突直前にアクセルペダルから足を離すべし!
さて今回、富士スピードウェイでの事前撮影会でのプリクラッシュブレーキ体験についてお伝えしよう。
なお、今回のプリクラッシュ体験はスバルディーラーなどで行われている通常の店頭プログラムとは違い、特別に用意されたプログラムだったことを前置きしておきたい。
通常、ディーラーでの店頭体験だと制限速度は10km/hなのだが、今回は特別に20km/hまでOKとなった。私がBRZの運転席に座り、助手席にはアイサイト開発を小林PGMとともに行ってきたスバル技術本部ADAS開発部の寺田拓郎氏に座ってもらった。
寺田氏曰く、「目前に障害物が迫ってきたら、アクセルペダルから足は必ず離すようにしてください。アクセルを踏んだままだとシステム上、障害物に衝突してしまいますので(笑)」とのアドバイス。
■ああ、ぶつかる、ぶつかる~! しかしマニュアル車でも安心安全!
なるほど。さっそく試乗コース上でテレビCMなどでおなじみのクルマのリアビューをかたどった障害物に向かってスタート。ギアを2速までシフトアップして突っ込んでいく直前にアクセルから足を離すと、とたんに急制御がかかり、みごとに停止。
写真を見てもらうとわかるのだが、かなり障害物に近づいたと思っていたのだが、実際にはけっこう距離的にマージンが取られている感じだった。6MT車でギヤの位置やクラッチの状態に関係なく、制御中にエンストしても停止できるのだった。これ、実際に体験するとその凄さがわかると思う。
ちなみにアダプティブクルーズコントロールも実装されているのだが、それには当然作動条件が設定されている。ミッションは2~6速の間で時速25kmまではACCが作動するようになっているのだが、AT車ではサポートされていた後退時誤発進抑制など一部の機能についてはMT車の特性に合わせて最適化されており、省かれているという。
また、マニュアル車だとどうしても気になってくるのが「エンスト」問題。エンストしてもブレーキが効くようになっている制御には、VDCの油圧側から液圧が3秒ほどは抜けないようになっている制御になっているから大丈夫なのだそう。
体験してみて納得の完成度。積極的にBRZで6MT車を選びたくなるアイサイトの出来に驚かされたのだった。
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