2023年9月22日に発表されたBRZの一部改良。新グレードのSTI Sportの追加とともトピックスとなったのは、新たに6MT車にも採用されたアイサイトだ。事前撮影会で体験したのでレポートしよう。
文/ベストカーWeb編集部・渡邊龍生、写真/奥隅圭之、スバル
■スバル車初のアイサイト装着MT車がBRZ!
今回のBRZで注目されたのは、先進安全装備のアイサイトがついに6MT車にも採用されたこと。これまでアイサイトは基本的に電子制御パーキングと連動したCVT車にしか採用されてこなかったからだ。
そもそもアイサイトは、世界で初めてステレオカメラのみで自動車だけでなく歩行者、二輪車までも対象としたプリクラッシュブレーキや、追従機能付クルーズコントロールなどを実現したスバル独自の運転支援システム。これまでにアイサイトを搭載したスバル車の世界累計販売台数は2008年5月の発売以来、550万台を超えているという。
今回、BRZ改良モデル(日本仕様車)に採用するMT車向けのアイサイトは、BRZの6AT車向けのアイサイト(初代レヴォーグと同じVerIII相当)をベースに、プリクラッシュブレーキや追従機能付きクルーズコントロール、車線逸脱&ふらつき警報機能、先行車発進お知らせ機能、後方ソナー警報機能のクリアランスソナーを装備したもの。
アイサイトの高い衝突回避性能と衝突被害軽減、運転負荷軽減の各性能へMT車の特性に合わせた制御を施し、リアルワールドにおける幅広いシーンでの安定した動作を実現しており、運転する愉しさと安心を高い次元で両立したとスバル側では説明している。
■レヴォーグレイバック開発担当者の小林PGMがMT車用アイサイトも担当!
今回のMT車用アイサイトを担当したのは、先日新たにクロスオーバーSUVとして登場したレヴォーグレイバックの開発担当でもあるスバル商品企画本部の小林正明PGM(プロジェクトゼネラルマネージャー)。2022年4月より、WRXとレヴォーグ、BRZを担当している。
アイサイトは2008年、当時の4代目レガシィに初めて採用されて以降、2010年には5代目レガシィにアイサイトVerIIが搭載され、手頃なオプション価格設定も相まって普及が加速していく。
その後、その進化バージョンであるアイサイトVerIIIが2014年に登場した初代レヴォーグや先代型WRX S4に採用され、現在ではハンズフリーまでサポートする現行型レヴォーグなどのアイサイトX、そしてステレオカメラに広角用のカメラを加えたクロストレックや新型インプレッサ用の新世代アイサイトにまで進化してきた。
現行型BRZはMT車比率が6対4と、現行ラインナップのなかでは珍しく3ペダルMT車の比率が高い車種であることも、スバルMT車初のアイサイト採用車となったのだろう。
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