デビュー当初は、「あのスープラが復活する!」と各種メディアで取り上げられ、トヨタも大々的にCMを打ったため話題になっていた新型『スープラ』だが、最近はその情報もぱったり…。
実際に街中で見ることもないし、世の中の話題も『グランエース』や『ヤリス』に持っていかれてしまっている感は否めない。
では、実際の販売の現場ではどうなっているのか? 依然として、日本に入ってくる台数が少なく、バックオーダーが膨らんでいる状態なのだろうか? 現在の販売状況を調査してみた。
文/遠藤徹
写真/TOYOTA、Magna Steyr、編集部
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■人気グレードはRZ。日本より北米市場で需要拡大
復活した新型『スープラ』が発表、発売になったのが2019年5月17日だった。それから早くもおよそ150日が経過した。
発売以降の登録推移をたどると5月はゼロ、6月:8台、7月:39台、8月:79台、そして9月:156台となっている。月を追うごとに2倍以上のペースで急増しているものの絶対的な台数はまだ少ない。当初公表した月販計画は220台だった。これから見てもちょっと物足りない印象が伺える。
トヨタによると「受注はかなりの台数に達しているが供給が間に合っていない。海外に工場があるのと、アメリカでの需要が旺盛であるため両方で取り合い状態になっているためだ。今後は登録ベースでももっと増えると思う」とコメントしている。
これまでの受注台数は公表されていないが、トータルだと3000台規模に達していると思われる。全数、受注してからの組み立て発注で、第1段階の初期オーダー分は大部分を占める最上級グレードの3Lである「RZ」(8速スポーツAT)はボディカラー別の限定生産で、こちらはすべて成約者が決まった。
即完売したので第2弾の申込を受付けているところであり、こちらについても順調に受注が進んでいるという。組み立てているのはマグナシュタイヤー社のオーストリア・グラーツ工場で、ラインオフ後に船積みされ、約1カ月かけて輸入される。この新型スープラはトヨタとBMWの共同開発で、パワーユニットは3L直6と、2L直4。
グレード構成は3LのRZ、2LはSZ-RとSZで合わせて3タイプ。このうち受注が集中しているのがRZで、2Lの希望はまだわずかにとどまっている。今後、時が経過すれば下級シフトし、2Lも売れるようになると見られている。
ボディカラーはホワイトメタリック、アイスグレーメタリック、シルバーメタリック、ブラックメタリック、プロミネントレッド、ディープブルーメタリック、ライトニングイエローの7色。
最上級のRZはそれぞれ生産するボディカラーの台数が決まっており、シルバーメタリック、ディープブルーメタリック、ライトニングイエローメタリックは第2弾の生産分も終了に向けてカウントダウンに入っているようだ。
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