■1500W給電が無理なクルマは、インバーターを用意しよう!
ここまでAC100V、1500Wで給電可能なクルマを紹介してきたが、今あるクルマで家庭用の家電を使いたいという人もいるだろう。そういう人は、インバーターを用意するといい。
シガーソケットのDC12V(直流)をAC(交流)に変換してくれる製品がインバーターだ。製品を選ぶ際の注意点は主にふたつ。ひとつめは「正弦波」に変換してくれるものを選ぶこと。
インバーターには直流を交流の「正弦波」に変換するものと「矩形波」に変換するものがあり、矩形波だと対応していない家電があるため、「正弦波」に変換するものを選ぶべし。
ふたつめは、インバーターが高W対応だとしても、シガーソケット能力以上の電力は供給できない(シガーソケットから変換する場合)ので注意が必要ということ。
クルマによるが、シガーソケットから取れる電力は多くて150W程度で、30インチの液晶テレビが何とか見られる程度だ。車載バッテリーから直接電力を取れば150Wを超えられるが、バッテリー上がりが心配だ。
災害時の停電の場合、お湯を沸かしたり食料を暖めたりできると非常に便利。だが、熱を発生させる家電の消費電力は非常に高く、シガーソケットの150Wでは足りない場合がほとんど。やはりAC100V、1500W給電が可能なクルマを持っていたほうが安心ですね。
■白物家電をクルマのコンセントで使ってみた!
ベストカーでは過去に白物家電をクルマに搭載されているAC100V、1500Wコンセントで使えるかテストを行っている。使用したクルマはMIRAI。
最大消費電力800Wの電気ケトル、1200Wのドライヤー、セラミックファンヒーター、1240Wの炊飯器が問題なく使用できたほか、最大消費電力1400Wのアイロンも使用できた。
停電時にアイロンがけはしないだろうがお湯を沸かしたり米が炊けるのは非常に心強い。
【番外コラム】EVを家庭用蓄電池に! 「V2H」を覚えておこう
日産のリーフ、三菱のi-MiEVなどのEVは、V2H(Vehicle to Home)という、クルマから家に電力を供給する、EVを蓄電池替わりにするシステムに対応している。
実は電気自動車はお得なのだ。例えばパナソニックの家庭用蓄電池LJB1156だと、容量は5.6kWhで114万4000円(定価)。リーフの場合、e+の容量が62kWhで423万9400円、さらに走行可能(当たり前)と蓄電池と比べてお得。
また三菱自動車では、10月3日から「電動DRIVE HOUSE」という三菱自動車の電動車両の購入と合わせてV2H導入に必要なシステムを簡単に導入できるサービスを開始した。V2Hに興味のある人は、一度商談してみてもいいだろう。
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