【たとえ名車と呼ばれなくても】 日本車の歴史を縁の下で支えたクルマたち

■【ワゴン】…商用車だったワゴンに新たな魅力を与えたクルマたち

 今でこそ日本車のラインナップ数は少ないステーションワゴンだが、“積んで走る”という商用車から新たに生まれたワゴンはニーズに合致。市場を活性化させたモデルは確かにあった!

●片岡英明が選ぶワゴン3台…スバル初代レガシィ/日産初代ステージア/三菱初代レグナム

 昭和の時代は商用のバンも乗用のワゴンも差が少なかった。平成の時代に颯爽と現われ、ワゴンブーム、アウトドアブームを巻き起こしたのがスバルのレガシィだ。

 4WDやDOHCターボなどを採用することにより、痛快な走りを実現。バン=ワゴンの図式を覆すとともにスポーツワゴンの世界を切り開いている。

両氏が選出した初代レガシィ。これ抜きでは語れない

 高性能で上質な直列6気筒エンジンを積み、ヨーロッパ車とは違うプレミアムワゴンの世界を見せてくれたのが日産のステージアだ。

 三菱レグナムも上質なワゴンである。直噴のGDIエンジンで新時代の到来を告げた。

日本車にもLサイズワゴンを! 存在感は際立っていた初代ステージア

●渡辺陽一郎が選ぶワゴン3台…スバル 初代レガシィ/トヨタ 初代カルディナ/ホンダ 初代アコードワゴン

 1993~1995年頃、ワゴンが好調に売れる時期だった。筆頭は1989年発売の初代レガシィツーリングワゴン。

 これは挙げるべきだろう。同じボディの商用バンを用意しないワゴン専用車。ターボのGTも加わり、適度なサイズと走りのよさ、快適な居住性で人気を高めた。

 販売面で際立ったのは初代カルディナ。1992年に発売されながら、1995年に約1万4000台を登録。対前年比も1.6倍だ。ワゴンブームの一角を成し、発売から3年後に販売が急増した。

 また、1991年登場の初代アコードワゴンは北米生産の輸入車だ。3ナンバーサイズのボディで居住性と積載性が優れた功労車といえる。

■【軽自動車】とにかくエポックメイキング!

 最後のカテゴリーは軽自動車。現代の軽の隆盛を考えると、それを支えた功労車は歴代モデルにはありすぎる! ということもあり「とにかくエポックメイキング」というテーマで功労車を選出してもらった

●片岡英明が選ぶ軽3台…スズキ 初代ワゴンR/ダイハツ 初代タント/三菱i

 660cc軽自動車の革命児がワゴンRだ。バブルが弾けて販売が下降線をたどった1993年秋に登場し、発売直後から大ヒットを飛ばしている。

 ハイトワゴンブームの火付け役となり、日本の風景を変えてしまった。

“軽維新”といっていいワゴンR

 ワゴンRに続くエポックメイキングな軽自動車が2003年デビューのタントだ。ハイトワゴンより背を高くしたスーパーハイトで、軽自動車とは思えない広々としたキャビンが自慢だ。

 2006年に登場した三菱iも画期的な意欲作。特異なパッケージングを採用したのはEVのi-MiEVのベース車にするためだった。

三菱 i

●渡辺陽一郎が選ぶ3台…スズキ 初代ワゴンR/スズキ 初代ジムニー/ホンダ ビート

 先進的な車種の筆頭は、1993年登場の初代ワゴンRだ。背の高いボディに合わせて乗員の座る位置も高め、足下空間を広げて居住性を向上させた。

 3列シートミニバンと同様、全高の拡大で全長を伸ばすのと同じ効果を得ている。今の背の高い軽自動車の礎を築いた、語り継がれるモデルだ。

 1970年に登場した初代ジムニーも先進的だ。排気量は360ccだが、ラダーフレーム、副変速機付き4WD、大径タイヤを備え、27.5度の登坂性能を発揮。唯一無比の存在だ。

 エポックメイキングならミッドシップスポーツのビートも。ターボを装着せずに64馬力の最高出力を達成。挙げたい一台。

ビートも渡辺氏が挙げた「功労車」だ

【画像ギャラリー】 歴代の“功労車”たちをギャラリーでチェック!!!

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