日産自動車大学校の学生と日産ディーラーのメカニックもサポートするスーパーGT GT300のKONDOレーシング56号車のリアライズ日産メカニックチャレンジGT-R。初戦はとてつもない性能調整を課せられてしまったのだが、第2戦富士はいったいどうなったの?
文:ベストカーWeb編集部/写真:塩川雅人(ベストカーWeb)
■開幕戦のモヤモヤを吹っ飛ばせ
開幕戦岡山ではなんと1402kgの車両重量に設定されてしまったGT-R GT3だが、今回は30kgほど軽い1372kgの車重となった。たった30kgと思われたが、GT-R GT3、特に56号車にとってはとてつもない追い風となる。
フリー走行では堂々の一番時計となった。明らかにマシンの動きが軽い雰囲気だ。ただ今回は3時間の耐久レースに近いGTだけに、一発の速さをよりも持続力のあるグリップがほしいところ。横浜ゴム使用チームの予選結果に注目が集まる。
予選は今シーズンから2名のドライバーのタイムの合算でグリッドが決まるが、56号車はQ1をJPオリベイラ選手、Q2を佐々木大樹選手が担当。見事3位を獲得した。ここだけを見れば「30kg」が圧倒的な追い風に見えたが、なんせレースは3時間。
その行方はまったく想像できないもの。熟練のGT500経験者を二人擁する56号車だけに期待は高まる。
■まさに「オリベイラ劇場」の後半戦
予選3位からスタートした56号車。決勝スタート直後の混沌のなか5位まで順位を落としてしまう。とはいえ3時間レースだけにまだまだ落胆するほどでもない。
タイヤライフを温存する作戦もあったのかもしれない。その後も佐々木選手の落ち着いた走りで56号車は5位を危なげなくキープ。スタートドライバーの佐々木選手からオリベイラ選手にドライバーチェンジを迎える。
いつもながらの「オリベイラ劇場」の開幕。気付いたらみるみる順位を上げているのがオリベイラ選手。瞬く間に2位を走る52号車スープラに追いつく。この淡々と上位に食い込むのが56号車のすごいところ。
52号車に仕掛けるもなかなか2位の座をこじ開けるには至らない。相手も名手の吉田広樹選手。タイヤ性能を温存しつつ、しっかりとガードするところはキッチリと抑える。富士スピードウェイは後半セクションとなるダンロップコーナーからはツイスティな登り勾配が続く。
コーナリングも光るGT-RだけにGT500マシンを逆にバリアに使い、見事に52号車の隙をついて2位を奪取しそのままゴール。近藤監督が「うちはJPがいるからさ、ほんとズルいくらいだよね(笑)」と語るほどこればっかりはオリベイラ選手にしかできない芸当かもしれない。
次は表彰台のテッペンへ邁進するぞ!!!!
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