2024年11月の決算説明会で突如「SKYACTIV-Z」という新エンジンを発表したマツダ。その詳細が明らかになってきた。初搭載は2027年の次期CX-5で確定、しかも超高効率のハイブリッドユニットとなり、圧倒的な燃費とクリーンさを実現するぜ!
文:ベストカーWeb編集部/写真:マツダ、ベストカーWeb編集部
内燃機関で欧州ユーロ7等の激ムズ排ガス規制をクリア!
3月18日、マツダは新たな経営指針である「ライトアセット(限られた資産をフル活用する)戦略」を発表し、その説明会を開いた。ここでクルマ好きが聞きたかったのは、2024年11月に存在が明かされた次世代エンジン「SKYACTIV-Z」の「その後」だ。
これについては、説明会の中盤、マツダのチーフテクニカルオフィサーを務める廣瀬一郎専務執行役員が解説してくれた。
それによればSKYACTIV-Zは、マツダが進めてきた「ものづくり革新2.0」の成果として登場するという。具体的には以下のような概要だ。
・2.5L直列4気筒ガソリンエンジン
・欧州ユーロ7 / 米国LEV4 / Tier4クリア
・実走行での優れた燃費とパフォーマンス
・アフォーダブルな価格帯
・マツダ独自のハイブリッドと組み合わせ2027年中に次期CX-5から導入予定
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新情報としては、まず2.5Lという排気量が判明した。マツダは「ものづくり2.0×ライトアセット戦略」により既存資産を最大限活用する方針だから、SKYACTIV-Gで知見が積み上げられた2.5Lユニットを継承するという点は理解できる。
ただし5番目の項目から分かる通り、その存在は純内燃機関としてではなくハイブリッドと組み合わされるとのこと。ベストカーWebの当初の予想は外れたわけだが、「内燃機関を積んで欧州ユーロ7 / 米国LEV4 / Tier4をクリアする」という目標を考えれば、納得できる流れだ。
改めてSKYACTIV-Zの中身だが、マツダがSKYACTIV-Xで実現した「SPCCI(火花点火制御圧縮着火)」をより広い範囲で実現し、ハイパワーと圧倒的なクリーンさを実現する。
注目はそのSPCCIが「実走行でも威力を発揮し」かつ「アフォーダブル(手頃)」であると明記されていること。従来のSKYACTIV-Xでは実燃費と価格がネガ要因となったために、この点が大きく改善されることは期待していいだろう。
ちなみに上記の排ガス規制をクリアするうえで既存エンジンを使うと出力が30%低下するそうだが、SKYACTIV-Zでは規制前とほぼ同等の出力を維持できるそうだ。
もう1点、SKYACTIV-Zの初搭載モデルが次期型CX-5になるという点もニュースだ。CX-5自体は2025年にも登場するはずなので、追加モデルとして投入されると思われる。同車は世界中で人気が高いマツダの世界戦略車なだけに、SKYACTIV-Zが搭載されれば波及効果は絶大だろう。
というわけでマツダは、内燃機関でまだまだ暴れてくれそうな気配。次期ロータリーの行方も含めて、今後に注目だ!
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